北朝鮮当局が昨年秋、中朝国境沿いの地域に「ドローン(無人航空機)」の操縦電波を妨害する装置を設置したと、米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じている。

これは、脱北者団体がこの地域でドローンの飛行訓練を行なったことに対応するための措置と思われる。

両江道(リャンガンド)の情報筋によると、当局は、恵山(ヘサン)市の恵山運動場、英興(ヨンフン)初級中学校、恵山鉱山高射銃中隊に新たな妨害電波装置を設置した。

従来の装置は、携帯電話の音声に雑音が交じる程度だった。新たに設置したものは北朝鮮国内で開発されたもので、国家保衛省(秘密警察)が管理を行っているが、詳細な性能などはわかっていない。

ただ、従来型の携帯電話監視装置と妨害電波装置は背の高いアンテナを必要としており、どこにあるかが丸わかりだった。一方、最新式のものは内蔵式のアンテナを使っているため、どこに設置されているか見つけにくくなった。

別の情報筋によると、最新式の装置は恵山市、普天(ポチョン)郡、金正淑(キムジョンスク)郡にのみ設置されている。この3ヶ所の共通点は金日成氏、金正日氏の銅像があることだ。

保衛省の内部事情に詳しいこの情報筋は、これらの装置は「ドローン」の操縦電波を監視し、妨害する機能を備えている。

恵山機動芸術宣伝隊の建物の屋根は鉄製になっているが、屋根そのものがアンテナになっているとされる。昨年秋、韓国の脱北者団体が恵山上空にドローンを飛ばす事件が発生し、装置を緊急導入したもようだ。

韓国の脱北者団体、自由北韓運動連合のパク・サンハク代表は、昨年11月23日から27日までの夜間に、中国吉林省長白朝鮮族自治県から700メートル離れた、恵山市の金日成氏の銅像と普天堡(ポチョンボ)勝利記念塔まで、ドローン2機を使ってテスト飛行を行なったと明らかにしている。

(関連記事:北朝鮮メディア「脱北者がドローンで銅像を攻撃」と猛非難