By Cristian Muñoz

映像作品には、その作品を見ることができる視聴者の年齢に制限をかけるレイティングシステムが各国で規定されています。アメリカでは映画審査機関MPAAにより、厳しいものから順番に「NC-17指定」「R指定」「PG-13指定」「PG指定」と細かく定められているのですが、「PG-13指定」の映画には「R指定」の映画よりも多くの「Gun Violence(銃による暴力シーン)」が含まれていることがわかりました。

The Annenberg Public Policy Center of the University of Pennsylvania - Gun Violence in PG-13 Movies Continues to Climb Past R-Rated Films

http://www.annenbergpublicpolicycenter.org/gun-violence-in-pg-13-movies-continues-to-climb-past-r-rated-films/

アメリカのMPAAにより定められた「R指定」の映画は、「17歳の未成年者は保護者の同伴がない限り入場できない」というもの。対して「PG-13指定」は、「13歳未満の年少者は入場の際に保護者の強い同意が必要」という、あくまでも注意喚起レベルで、「R指定」よりも規制が緩くなっています。

しかしながら、ペンシルバニア大学の調査で、「R指定」よりも緩い制限がもうけられている「PG-13指定」の映画の方が、「R指定」の映画よりも多くの「銃による暴力シーン」を含んでいることがわかりました。

以下のグラフは、1985年から2015年までの「R指定」および「PG-13指定」の映画における「1時間に含まれる銃による暴力シーンの割合」の推移を表したものです。赤色が「R指定」、黒色が「PG-13指定」、灰色のエリアは「PG-13指定の95%信頼区間」を示しています。



グラフを見ると、「R指定」は常に2.25%を少し下回る数値を1985年からずっとキープしていますが、「PG-13指定」は2003年くらいから増え始め、2012年には「R指定」に並び、その後も増え続け2015年には約2.75%に到達しました。

調査チームは「PG-13指定の映画における銃撃シーンが増えていることは、どの年代の子どもでもPG-13の映画を見に映画館に入れる時代になっているということ。また、銃撃シーンを含む映画をみる親が増え、そういった親は、子どもに銃撃シーンを見せないようにすることをあまりしなくなってきたとも言える」と分析。さらに、「家族でも見られる映画では、思春期の子どもの行動に影響を与えそうな喫煙や飲酒のシーンが少なくなっているが、銃撃シーンはその限りではありません」と話しています。