アマゾンの熱帯雨林に暮らすハオラニ族(出典:http://www.mirror.co.uk)

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この地球上には、テクノロジーとは切っても切り離せない先進国に暮らす人々が想像すら及ばない世界も存在する。100以上あると言われる“未接触部族”は文明を拒み、未だに伝統的な独自の生活様式を持ち暮らしている。その中で、エクアドルの「Huaorani(ハオラニ)族」は外部に知られて60年ほどになるそうだが、このたび彼らの貴重な写真が『Mirror』など各英紙で公開された。

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英デヴォン州トーキー出身のピート・オックスフォードさん(58歳)はエクアドルに拠点を置き、自然環境や民族文化の保護を訴える写真家として活動を続けている。このほどエクアドル東部アマゾン奥地の「Huaorani(ハオラニ)族」が暮らす村で取材を行い、彼らの貴重な姿を英紙で紹介した。

ハオラニ族はワオラニ族、ワオダニ族、またワオス族とも言われ、その数は4,000人ほどとされる。一部のハオラニ族は吹き矢を使ってアマゾンに棲む動物を狩ったり、ハーブや木の実を食べて暮らしている。普段は服を着ることなく裸で獲物を追いかけて走り、身長の倍はあろうかという吹き筒を構え、毒を塗った矢を吹き付けて獲物を捕らえる。仕留めた数匹の猿やペッカリー(ヘソイノシシ)を肩からぶら下げ、オオハシ(Tucan)を鷲掴みにする男性の姿は、まるで戦士のようだ。

1950年代に宣教師がやってくるまでは外部との接触は一切なかったが、森林が伐採され石油探査が近くで行われるようなった近年は、彼らの定住地やエクアドル北部のヤスニ国立公園、ユネスコが指定した生物圏保護区にも変化の波が押し寄せているようだ。そのためハオラニ族は、これまで守ってきた土着の生活様式という伝統的文化の変容を受け入れざるを得ないという状況に直面している。

ピートさんは「私たちが彼らの村を取材に訪れた時、とても歓迎されました」と話す。ピートさんらが滞在している間も自分たちのものを全てにおいてシェアしてくれたハオラニ族だったそうだが、「彼らに何の恩返しもできませんでした。私は小さいテントに鍵をかけて寝たのです」とピートさんは言う。それというのもピートさんの大切な仕事道具であるパソコンのケーブルが、ハオラニ族にとっては仕留めたペッカリーを縛るのにちょうど良いと思われていたからだ。

彼らの貴重な文化が今後も守られていくことを願うピートさんは「自分とは全く違う人たちと時間を共有することは私の喜びでもあります。彼らのような“異質の”部族を訪れた時に、実は彼らではなく自分が“異質”であることを強く感じるのです。後世にハオラニ族のような文化を伝え残していくことは私の使命だと思っています」と語っている。

ちなみにハオラニ族はかつてドキュメンタリー番組として紹介されたことがあり、こちらの動画は2014年にYouTubeで公開された映像である。

出典:http://www.mirror.co.uk
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)