怖すぎ…映画『破門 ふたりのヤクビョーガミ』より
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 『後妻業の女』の原作者でもある黒川博行の直木賞受賞作の映画化『破門 ふたりのヤクビョーガミ』でダブル主演し、「大嫌いで離れたいのに離れられない」コンビ役を成立させた佐々木蔵之介と関ジャニ∞の横山裕。異色のバディムービーで真逆のキャラクターを演じた彼らが、役への意外なアプローチを語った。

 佐々木が本作で演じたのは、コテコテの関西弁でしゃべり倒すイケイケのやくざ・桑原。佐々木自身も「こんなに面白い役はなかなかない」と言い、「原作を読んだときに桑原という男はムチャクチャしよるなと思ったけど、そこが面白いから、リハーサルのときに『“金的”や目潰しとか卑怯な手も使いたい』ってお願いしたんです」と打ち明ける。

 だが、クランクインと同時に思いがけない試練に見舞われた。「初日がテーブルをバーンとひっくり返して、包丁を振り回す相手と格闘したり、菜箸を頬っぺたに突き刺すシーンの撮影で、2日目が車のボンネットから飛び蹴りをするアクションシーンだったから、どこまで役を振り切ったらいいのかわからなくて」と苦笑する。「でも、そこから桑原を作っていくことができたのは逆によかったのかも」。

 一方、横山がふんした二宮はなぜか離れられない桑原からどつかれてばかりいて、危ない状況に巻き込まれてしまうヘタレでビンボーな建設コンサルタント。その役づくりもユニークなものだったようで、横山は「初日のアクションシーンの撮影で『桑原はホンマにヤバい!』って思ったので、たぶん声も発してないと思うんですよ」と告白すると、佐々木も「俺もコイツ、なんも言わんなと思った」と振り返る。

 それは横山自身がよりリアルであることを考えた末の行為だった。「『ウワ〜』って叫んだら、桑原の目がこっちを向くから、実際にそういう状況になったら何も言わんやろと思って」と横山。「だから、できるだけ俺はいませんよ感を出して、サササッと(部屋を)出ていったんですよ(笑)」と、地味ながらも意味のある努力であったことを明かした。

 そんな佐々木と横山の真逆の芝居の激突が、映画『破門 ふたりのヤクビョーガミ』の一風変わった笑いとアクションを作り上げている。(取材・文:イソガイマサト)

映画『破門 ふたりのヤクビョーガミ』は全国公開中