ジョン・ハート

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舞台、映画、テレビで50年以上にわたり200本を超える作品に出演してきた英国俳優のジョン・ハートが死去したことが分かった。享年77。英BBCをはじめ多くのメディアが報じた。

ジョンは2015年6月に膵臓ガンであると診断され、治療を受けて同年10月には検査ですべて問題なくなったと報じられたが、翌年7月に医師の助言を受けて舞台を降板していた。今月25日(水)にノーフォークにある自宅で息を引き取ったそうで、妻のアンウェンさんは、「彼は私が知る最も高尚な俳優であり、素晴らしい心と寛容な精神を持った紳士の中の紳士でした。ジョンとの人生は喜びと魔法に満ちたものでした。彼がもういないことが信じられません」と声明で述べている。

1940年に英国ダービシャー州の炭鉱の村で生まれたジョン。元女優を母に持ち、幼い頃は美術学校に通うも奨学金をもらえなくなったことで演技の道へ。ロンドンにある名門の王立演劇学校(RADA)を経て、1962年に舞台、映画でデビュー。1975年のTV映画『The Naked Civil Servant(原題)』の劇作家クエンティン・クリスプ役で注目され、1978年の『ミッドナイト・エクスプレス』でトルコ刑務所の囚人を演じてアカデミー賞助演男優賞にノミネート。その3年後には『エレファント・マン』で特異な外見により差別される男を演じて同主演男優賞候補となった。またゴールデン・グローブ賞やBAFTA(英国アカデミー賞)を受賞し、2009年の映画『An Englishman in New York(原題)』ではベルリン国際映画祭のテディ賞に輝いている。

そのほか、『エイリアン』で体内に寄生されてエイリアンの最初の犠牲者となる隊員、『ハリー・ポッター』シリーズでオリバンダー老人を演じた。2008年からはファンタジードラマ『魔術師マーリン』でドラゴンの声を担当。ガンを患った後も俳優活動を続け、最近ではナタリー・ポートマンがジョン・F・ケネディ大統領の妻を演じた『ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命』や、ゲイリー・オールドマンがウィンストン・チャーチル首相に扮した『Darkest Hour(原題)』に参加していた。

訃報を受けて、『ハリポタ』シリーズの原作者J・K・ローリングは、「素晴らしい才能を持ち、愛すべき人物であるジョン・ハートが亡くなったなんてすごく悲しいわ」とツイート。『エレファント・マン』の製作総指揮を務めたメル・ブルックスは「誰も彼以上にエレファント・マンを演じることはできなかった。ジョンは映画の中でこれからも生き続ける」と発言。ほかに、イライジャ・ウッド、スティーヴン・フライ、アルフレッド・モリーナ、ギレルモ・デル・トロ監督なども追悼のコメントを寄せている。

半世紀以上にわたり様々なジャンルで活躍したジョン。その冥福を祈りたい。(海外ドラマNAVI)