中国の春節(旧正月)を迎え、毎年恒例の民族大移動が始まっている。前後の40日間の旅客数は延べ29億人。海外に出掛ける人は600万人以上と予想され、世界各国は中国人観光客の争奪戦を展開している。

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2017年1月28日、28日は中国の春節(旧正月)。毎年恒例の民族大移動が始まっている。前後の40日間の旅客数は延べ29億人。総移動距離は地球から土星に匹敵する。海外旅行に出掛ける人も600万人以上と予想され、世界各国はビザ(査証)の発給要件緩和などで中国人観光客の争奪戦を展開している。

米CNNテレビは、「地球最大規模の人類活動」として、中国の「春運」を取り上げた。旧正月前後の帰省客、Uターン客、観光客の移動を示す言葉で、今年は1月13日から2月21日までの40日間。今年の春運では鉄道旅客数延べ3億5600万人、航空旅客数延べ5830万人、水路旅客数延べ4350万人、道路旅客数延べ25億2000万人が予定され、総計29億人余に上る。昨年の春運では旅客の移動距離は累計12億キロに達した。地球から土星までの距離とほぼ同等というまさに天文学的数字となった。

人民網によると、中国最大の旅行サイト・携程網がこのほど発表した「2017年春節旅行ビッグデータ報告」では、今年は旅行先で春節を迎える人が過去最多になり、うち海外旅行に出掛ける人の数は600万人以上になると推計している。このため、各国は中国人観光客を呼び込もうと躍起になり、ビザの発給要件緩和や航空便の増便などの措置を相次いで打ち出した。

渡航先ランキングは1位がタイ。日本は2位で米国、シンガポール、オーストラリア、マレーシア、韓国、インドネシア、フィリピン、ベトナムなどが続いた。消費額は1千億元(約1兆6500億円)と予想されている。

春節を迎えると、北京では地方から出稼ぎに来ていた労働者らが一斉に帰省。地下鉄や通りの一部が空っぽになるなど街の様子が一変するが、その一方で各地では春節ならでの「珍光景」が繰り広げられる。

一つが「鉄騎大群」(バイクで帰る軍団)。飛行機代が高すぎて手が出せない人や、すぐ座席が埋まってしまう鉄道の切符が入手できない人はバイクを使う。ネット上では、子どもに何枚の防寒服を着せ、荷台にさらに年越し用品を積み、ふるさとを目指す一家の動画が話題になった。

「レンタル彼氏・彼女」も春節の新たなビジネス。若者が帰郷すると、両親や親戚から「まだ独身?」とプレッシャーを受けるからだ。当初は、知り合いや職場の同僚に頼むことが多かったが、今では業者による専用のサイトがある

男性が彼女をレンタルするケースが多く、普段は1日500元(約8000円)だが、春節期間は1日1000元(約16000円)に跳ね上がる。レンタル彼氏の場合は、周りの「審査の目」がより厳しくなるため、彼女よりも相場は高くなるという。(編集/日向)