正式就任後も傍若無人に見える振る舞いを繰り返すトランプ米大統領。中国は「予測不能」のトランプ氏に対する批判は避け、慎重に出方を見守る一方、「ウィン・ウィンが正しい道」などとも呼び掛けている。写真はトランプ、安倍両氏面会の華文紙報道。

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2017年1月28日、正式就任後も傍若無人に見える振る舞いを繰り返すトランプ米大統領。選挙公約通り、メキシコ国境に壁の建設を命じる大統領令にも署名した。中国は「予測不能」のトランプ氏に対する正面切った批判は避け、慎重に出方を見守る一方、「ウィン・ウィン(相互利益)が正しい道」などとも呼び掛けている。

中国共産党中央委員会機関誌・人民日報の電子版は、トランプ大統領の就任後、「中米の協力とウィン・ウィンが正しい道」との記事を掲載。「中米は傷つけ合うことを避けるべきだ。中国は中米関係がソフトランディングを果たし、新たな出発点において新たな発展を得ることを望んでいる」と訴えた。

記事は「中米の協力とウィン・ウィンは米国が再び偉大になる助けとなる。異なる点は多くても、中米両スーパーエコノミーには似ている点がある」と指摘。その上で「トランプ大統領は就任早々意気込んでおり、米国第一の『新世界』を迎えると公言している。その約束をどう実現するのか、人々は見守っている。だが世界は大きく、米国が世界を離れて単独で生きるのは不可能だ。対外関係をどう処理するかは、トランプ大統領にとって避けられない関門だ」などと言及した。

国営新華社通信は「新たな出発点から中米関係を発展させるため特に次の4点を着実に行うべき」と前置き。「中米関係の政治的基盤を一貫して堅持し、核心的利益を互いに尊重せねばならない」「中米関係の正しい方向性を始終把握して、協力とウィン・ウィンを揺るぎなく推進せねばならない」「敏感な問題や食い違いを一貫して建設的に管理し、コントロールし、健全で安定した発展の大局を確保する」「人民の友情を広く育み、意思疎通と理解の懸け橋を築きあげる」を列挙した。

このうち、核心的利益に関しては「互いの核心的利益や重大な懸念を尊重してようやく、中米関係という『ビル』の土台を堅固に築くことができるのだ」と強調。トランプ大統領が就任前に示唆した「一つの中国」政策見直しをけん制した。

一方、新華社は「トランプ氏は当選後2カ月余りに欧州、中東、南米、東南アジア、東北アジア、ロシアなどの地域と国で、この『型破りな米国の政治家』をめぐる分析、政策予想、リスク評価などが終始にわたり繰り広げられ、今後にかけて発生し得る重圧、摩擦および衝突への対応策も検討されている」とも報道。

日本ついては「安倍晋三首相が真っ先にニューヨークまで赴いて『トランプ氏は信頼できる指導者だ』とおだてた。しかし、トランプ氏による一連の日本関連の言動は、安倍首相に無防備な食客がわさび入りのビッグマックを食べて『むせる』ような状況にさせている」と皮肉った。(編集/日向)