オタク女子たちが無許可で開催、池袋・中池袋公園「野生のアニメイト」に賛否両論

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 オタク文化は、今や日本の一大産業と言えるだろう。2014年には「クールジャパン」の一環として、官民ファンドが正規版日本アニメの海外向け動画配信およびEC(電子商取引)事業に10億円を出資し、2020年に控えたオリンピックに向けてオタク市場はますます盛り上がると想定される。

 日本のオタク文化の特徴は、国や政府からの押し付けといったトップダウン型で広がるのではなく、SNSを中心とした交流やファンコミュニティの形成、オフ会などのように、ボトムアップ型で拡散する点である。

 そして今、こうした特徴を象徴する、新しい動きが東京の某所で生まれている。

◆豊島区中池袋公園、日曜日14時。野生のアニメイトが現れた!

 写真は、豊島区役所の旧庁舎からほど近い、中池袋公園の日曜14時の様子。この公園では最近、オタク女性たちによるアニメグッズの交換・売買会が行われている。

 フリーマーケットのように物品が広げられ、陳列されているものは全て缶バッチやぬいぐるみといったアニメ関連グッズだ。近くにはアニメイト池袋本店が立地。こちらは非公式の「野生のアニメイト」といったところだろうか。

⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1277266

 興味深いのは、商品に値段が付いていない点。「交換」「譲渡優先」や、逆に「求む◯◯」という文言がホワイトボードに記載されており、物々交換が基本となっている。なかには「おそ松さん」の缶バッジを一つ10〜100円で売っているような金銭のやりとりも見られる。

 かつてポケモンや遊戯王カードを集取したことのある世代はご存知だろうが、アニメグッズは開封するまでどのキャラクターのものかわからない商品が多い。そのため、自身が購入した商品と好きなキャラクターの商品とを交換する流れが生まれた。

◆Twitterで売っていたが公園で売ったほうが効率がよくなった

 中池袋公園でグッズを物色していた女性によると、1年ほど前からこの交換・売買会は存在するという。初期は、新商品の販売当日等に個々人がグッズを交換する場所として、アニメイト最寄りの中池袋公園が使われるだけだったが、規模が拡大するにつれこちらの交換・売買会が常態化したようだ。

 また、もともとはTwitter上で売買をしていた人が、より効率良く交換を行うためにフォロワーに呼びかけ、集客しているという背景もある。

 物品を広げていると言っても、占領しているのは植込み周辺の一部のみ。独特な雰囲気はあるものの、大騒ぎしているわけではない。公園の一般利用者への配慮の気持ちも汲み取れ、新たな形態のコミュニティが形成されていると見ることもできる。

◆無許可売買を問題視する豊島区

 だが一方、最近ではこの動きを問題視する声も出ている。現在、中池袋公園には「公園内・周辺路上での無許可の販売・営業行為はできません」といった看板が設置されている。

⇒【写真】はコチラ(公園内に設置されている看板)https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1277267

 「アニメ関連商品の売買強要など〜」といった具体的に示された内容から、この警告が「野生アニメイト」に対するものだと思われる。中池袋公園は豊島区が管理している区立公園であり、無断で物品を売買することは禁じられている(豊島区立公園条例第9条)。

 オタク女性の立場に立てば、メルカリ(フリマアプリ)のオフライン版として使える場所と考えている人が多いだろうが、近隣住民にとっては迷惑になる場合もある。

 今後このような「野生アニメイト」が広まれば、国や地方自治体が本格的な規制に動く可能性もあるだろう。オタク文化の広がりと規制。今後、この公園がどのように変化していくのか、注目したい。<取材・文/日刊SPA!取材班>