舞台挨拶に立った佐野史郎、柄本明ら

写真拡大

 瀬々敬久監督の最新作「なりゆきな魂、」が1月28日、東京・渋谷のユーロスペースで封切られ、佐野史郎、柄本明、足立正生、山田真歩ら出演者10人が初日舞台挨拶を行った。

 寡作の漫画家・つげ忠男氏の作品集「成り行き」をベースに、瀬々監督がバス事故で運命を翻ろうされる被害者遺族たちの不条理を描く映画オリジナルのストーリーとして構成。現在、新作「8年越しの花嫁」の撮影を岡山で行っているため、ビデオで「この映画を愛してください。柄本明さんと足立正生さんの名コンビ。足立さんには日本アカデミー賞の主演男優賞を獲ってもらおうと思っています」とメッセージを寄せた。

 しかし、柄本が「足立監督との共演は大変で光栄だったけれど、アカデミー賞は絶対に獲れません。獲ったらまずいでしょう」と完全否定。映画監督として知られ、かつて連合赤軍に合流し国際指名手配され、レバノンで逮捕、3年の禁固刑を受けた後に日本に強制送還された経験を持つ足立も、「柄本さんに、プロとアマチュアが共演したらアマチュアが勝つことを知っていますかと挑発したけれど、でき上がったものを見たらきれいに食われちゃっていた」と自ちょう気味に話した。

 つげ氏の役どころを担った佐野も、客席を見渡し「空席が目立つのに寂しい思いがなくはないが、こういう世界観がお好きな方もいらっしゃるはず。ポスターやチラシの最初に僕の名前が載っているがまずかったのでは」と自虐的。ここでも柄本が、「見たらつまらないわけはないけれど、これは絶対入らないと思う。これだけいるのは、いすぎだよ」と言いたい放題だった。

 柄本、足立と湖での殺りくシーンに挑んだ山田は、「ただごとではないオーラを発する方なので緊張して、まじめに頑張らなきゃいけないと思った」と述懐。だが、「監督にはもっと半狂乱になってと言われたが、足立さんに『半狂乱になるの、得意なの?』と、よーい、スタートがかかってから話しかけられて…。とても楽しかったです」と苦笑交じりに振り返っていた。