プロレス史の入門小説

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プロレスは好きな人は好きですが、興味がない人にはまったく縁遠いジャンルです。プロレス嫌いの人の言い分として、すべて台本通りの八百長ではないかといったものがあります。ですがファンはそこに面白みを見出します。さらに、ショーとはいえ、きちんと練習を重ね体を鍛えていなければできない芸当でもあります。プロレスは究極のエンターテイメントショーであるともいえるでしょう。

プロレスの歴史を知る

さらにプロレスにはさまざまな歴史があります。プロレスラーその人のバックグラウンドに迫ったものや、あるいは師匠と弟子の関係、団体間の抗争の歴史といった、さまざまな要素があります。さらにそれらのエピソードは虚実入り混じったものが多くあります。どこまでが本当で、どこまでが嘘なのか。その真偽が不確かな要素こそプロレスの魅力だといえるでしょう。

虚実を描いた小説

プロレスの本質である「虚実入り混ぜ」の魅力を浮き彫りにした小説が樋口毅宏の『太陽がいっぱい』(扶桑社)です。本書では誰もが知るプロレスラーをモデルとする人物が多く登場します。それはアントニオ猪木であり、ジャイアント馬場であると、プロレスにそれほど詳しくない人でもわかるでしょう。本書にはミュージシャンの大槻ケンヂが「リアルを超える空想のプロレス史は燃えるように熱い! 」と帯文を寄せています。さらに著者である樋口毅宏は、本書を引退作と銘打っています。本当にこれ以上小説を書かないのか、あるいはプロレス的なギミックで、再びカムバックすることがあるのか。それは神のみぞ知るところでしょう。