26日、幼い愛娘を大気汚染から守るため、一念発起しマスクを作った中国の男性が話題になっている。写真は大気汚染に見舞われる北京市。

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2017年1月26日、幼い愛娘を大気汚染から守るため、一念発起しマスクを作った中国の男性が話題になっている。澎湃新聞網が伝えた。

2013年9月、中国で大気汚染やPM2.5(微小粒子状物質)への関心が高まる中、政府は大気汚染の改善に向けた具体的な計画である「大気汚染防治行動計画」を発表した。北京に住む男性、侯[王炎]霖(ホウ・イエンリン)さんは、3歳だった娘が外で元気に遊べるよう、市販されているマスクを数十種類試したが、思うような効果は得られず悩んでいた。そして同年11月、侯さんはSNSのグループチャットで友人に相談。すると同じ悩みを抱える友人が賛同し、マスクを作ることになった。

侯さんは中国の名門大学清華大学で博士号を取得した経歴の持ち主で、その友人の多くはさまざまな分野の博士号の持ち主だった。こうして、医学・デザイン・心理学など3、40人の各分野のスペシャリストが集い、「安全で子どもが喜んでつけるマスク」を作り始めた。

マスク作りから1年余りたった時点で、侯さんらは100万元(約1600万円)を費やし、試作品は160点に上った。現在彼らが作ったマスクは8代目まで更新され、広東省東莞市に製造ラインを持つまでに発展した。

活動を知った企業が投資を持ちかけてきたことについて侯さんは、「企業は高級路線を提案してきたが、ビジネスにおいてはそれで正解なのかもしれない。だが、薄利多売で子を持つ全ての親にマスクを届けたいというわれわれの思いには合わないため全て断った」と語っている。

侯さんらのマスクは広告宣伝がない状態で、2014年から現在に至るまで10万個余りを売り上げている。さらに今年1月に大気汚染が深刻になった際には在庫全てが売り切れになった。マスク作りについて侯さんは、「子どもらが元気に外で遊べるマスクを作りたい。だが、理想のマスクを作り出すことが成功ではない。マスクをしなくても安全に過ごせることが成功だと思う」と語った。(翻訳・編集/内山)