ドローンメーカー・DJIのPhantomシリーズのハイエンドに位置するモデルが、カメラに1インチセンサーを搭載して4K/60fpsの動画撮影を可能にし、前後左右と下の合計5方向の衝突防止機構を搭載して高い自動フライト性能を実現している「Phantom 4 Pro」です。実際にどのような映像を撮影することができるのか、編集部が所有している「Phantom 4」と比較してみることにしました。

Phantom 4 Pro - プロフェッショナルレベルな空撮動画を簡単に撮影

http://www.dji.com/jp/phantom-4-pro

DJI Phantom 4 Proと専用のコントローラー。前ハイエンドモデルの「Phantom 4」と外観上の違いはほとんどありませんが、内部のパーツにチタン合金を採用するなどで、スペックを向上させながらも重量は同程度の1388グラムに抑えられているとのこと。ちなみにPhantom 4は1380グラムです。



有効画素数2000万画素の1インチCMOSセンサーを内蔵したカメラ。視野角84°、8.8mm/24mm (35mm判換算) 、f/2.8〜f/11というスペックを誇ります。ISOは動画撮影時100〜3200(自動)/6400(手動)、静止画撮影時100〜3200(自動)/12800(手動)。最大1/2000秒のメカニカルシャッターと1/8000秒の電子シャッターを搭載しています。



最大静止画サイズは、3:2アスペクト比で5472×3648、4:3アスペクト比で4864×3648、16:9アスペクト比で5472×3078。動画モードはH.265とH.264に対応し、映像サイズはH.265モードのC4K画質で4096×2160 24/25/30p @100Mbps、H.264モードだとC4K画質で4096×2160 24/25/30/48/50/60p @100Mbpsとなっています。

機体前面には、前方の障害物を感知して衝突を防止する前方ビジョンシステムを搭載。これはPhantom 4と同じですが……



Phantom 4 Proはサイド、リア、下方にもビジョンシステムを搭載。丸い黒いレンズ状の部分にセンサーが内蔵されているほか、横長の黒い部分は赤外線3Dスキャンを使用して機体と障害物との距離を測定する「赤外線認識システム」が内蔵されています。また、左側面にはmicroSDカードスロットやMicro-USB端子が配置されています。



リア部分はPhantom 4から大きな変化はありませんが、脚の付け根にビジョンシステムのセンサーが追加されています。



左側面には、ビジョンシステムと赤外線認識システムのセンサーを搭載。



そして本体下部にも、ビジョンシステムを搭載。これらのセンサーを活用することで、Phantom 4 Proは飛行経路上の障害物を回避しながら最大50km/hで飛行可能とのこと。さらに、センサーを複数搭載することで、いくつかのセンサーに不具合が生じた場合でも、残りのセンサーでホバリングを維持することが可能です。



◆Phantom 4と比較撮影してみた

カメラ性能がアップしたというPhantom 4 Proと、編集部所有のPhantom 4で同じ風景を撮影してみることにしました。左が編集部のPhantom 4ですが、新旧フラッグシップ機に外観上の違いはほとんどなし。



ただし、カメラ本体はPhantom 4 Pro(右)のほうが一回り大きくなっていることがわかります。今回は、撮影モードは初期状態にしてどのような映像を撮影できるのか、試してみました。なお、映像は全て無音です。



まずはPhantom 4 Proで撮影した映像。ややおとなしめにも感じられる仕上がりですが、暗いところから明るいところまでバランス良く収められていることがわかります。

DJI Phantom 4で撮影した4K動画・その (4K/30fps) - YouTube

そしてこちらがPhantom 4で撮影した映像。こちらの方が映像全体が明るく映えますが、やや白飛びしかけている部分があるなど、細かいディティールの再現はPhantom 4 Proに軍配が上がりそう。ただしセッティング次第でPhantom 4でも追い込んでいくことはできそう。

DJI Phantom 4で撮影した動画・その (4K/30fps) - YouTube

次に、60fps撮影の威力を確認してみます。以下の映像は、Phantom 4 Proで撮影したデータをそのままYouTubeにアップロードしたもの。機体の上昇にともなって風景がヌルヌルと変化する動く様子がよくわかるので、再生の際はPCブラウザで開くなどして、画質を最高に設定できる環境で再生してみてください。

DJI Phantom 4 Proで撮影 (4K/60fps) - YouTube

続いては新旧フラッグシップ機での映像比較。以下の映像はPhantom 4 Proのものですが、水面に映る風景の様子や、空の明るい部分をこの次の映像と比べてみると違いがよくわかります。特にこの映像の場合、中盤に映っている遠方のビル群の様子が手に取るようにわかるのは見事の一言。

DJI Phantom 4 Proで撮影・その (4K/30fps ) - YouTube

Phantom 4で同様の風景を撮影してみると、やはり全体的に明るく映る印象。空の発色や積もった雪の表面のディティールなどは、やはりPhantom 4 Proに軍配が上がります。

DJI Phantom 4で撮影・その (4K/30fps) - YouTube

細部の表情の再現具合の違いが最もよくわかるのが次の比較。小さな丘の斜面に生えた草木や、少し残った雪の表面が太陽光で微妙な表情を見せている様子を、Phantom 4 Proのカメラは微細に捉えています。

DJI Phantom 4 Proで撮影・その (4K/30fps) - YouTube

同じ様子をPhantom 4で撮影するとこんな感じ。明るくパッと映える仕上がりになっていて、目に飛び込んでくるのはこちらの映像といえますが、やや白飛び気味な仕上がりや、プロペラの影響なのか、時おり画面が揺れるような様子を見せることもあります。

DJI Phantom 4で撮影・その (4K/30fps) - YouTube

このように、Phantom 4 ProとPhantom 4による新旧フラッグシップ対決は、思った以上に仕上がりに違いがあることがわかりました。事実、初めてPhantom 4で撮影した際にも「おおっ」と思わされていたのですが、Phantom 4 Proになってさらに表現力が上がっているのにはさらに驚き。Phantom 4でもカメラ設定をマニュアルで設定することで画質を追い込むことはできそうですが、センサーの大型化による余裕のようなものがPhantom 4 Proには感じられる結果となりました。

Phantom 4 Proの価格はDJIのオンラインストアで20万4000円。さらに、送信機に5.5インチ液晶ディスプレイを搭載したタイプも23万9000円でラインナップされています。

なお、Amazonでも同じ価格で購入することが可能です。

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