山口幸三郎の原作も読んだことがなく、単発で作られた前作も知らない筆者のような人間には、1回見ただけではいいんだかつまらないんだかよくわからない第1回だった。監督が有名な堤幸彦だが、彼の作品では、昨年の「神の舌を持つ男」が余りにも怪作(?)だったので、監督が有名だからといって無条件で褒めはしない。
小さい時のトラウマによって、聴覚、嗅覚、味覚、触覚のすべてを失い、視覚だけが異常に発達した日暮旅人(松坂桃李)が、探偵秘書の雪路雅彦(濱田岳)と一緒に事件を解決する話。今回は初回なので状況説明が多い。旅人には血のつながらない娘の園児・百代灯衣がおり、そこの保育士・山川陽子(多部未華子)は1人だけポツンと離れて遊んでいる灯衣を気に掛ける。
旅人の目は酷使すると失明するという期限付きの危うさがあるが、ヤクザのボスから金庫破りの犯人を捜してくれという依頼が入ると頑張る。後は警察やヤクザの子分やらが入れ乱れてのシッチャカメッチャカ。野外ロケが多いのは映画的で、堤ワールドだ。
松坂の目が青く光ったり、金庫の周辺の賊の足跡が見えたり、森の中の植物の精気が見えたり、若者が好むCGと実写の混じった映像は面白いが、今のところ探偵話としてはワクワクするようなサスペンスは感じられない。それにしても、多部未華子って4チャンネルのドラマでよく見かける。誰かのPに好かれているのか。(放送2017年1月22日22時〜)

(黄蘭)