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「定期的な運動が健康には良い」ということは、誰もが頭では理解しているはずだ。多忙なビジネスパーソンはフィットネスのための時間をつくりだすのが難しいかもしれないが、「週に1回だけでよい」と言われたらかなり心理面での「ハードル」が下がるのではないだろうか。

海外のさまざまなニュースを紹介する「MailOnline」にこのほど、「運動の頻度と死亡率」に関するコラムが掲載された。最新の研究によると、週に1〜2回の運動をすれば健康を維持できる可能性が示唆されたという。

6万3,000人以上のイギリス人を対象にしたラフバラー大学(イギリス)、ハーバード大学(アメリカ)、シドニー大学(オーストラリア)の共同研究によると、中年の人が週に1〜2回の運動をすれば死亡率が減ることが明らかになった。これならば、40代〜60代の人にとってもまだ安心できる運動頻度ではないだろうか。

世界保健機関(WHO)は、少なくとも「週に150分のサイクリングやウォーキングなどの適度な運動」もしくは「週に75分のランニングなどの激しい運動」を推奨している。しかし、「週1ペース」の運動でも死亡率は大きく低下する可能性があるとのこと。もちろん、推奨通りの運動をしている人はより健康を維持しやすい。ただ、毎日運動をしていても、週に1〜2日程度にまとめてしていても、ほとんど相違はないとの結果が得られている。

共同研究では、40歳以上の人を平均9年間にわたり追跡調査した。その結果、週に3回以上の運動をする人は全くしない人よりも死亡率が35%低かった。週に1〜2回しか運動しないがWHOの推奨レベルに達していた人は、全く運動しない人よりも死亡率が30%低かった。週に1〜2回しか運動をせずにWHOの推奨レベル未達の人は、全く運動しない人よりも死亡率が34%低かった。

がんという特定の疾病に絞り、「週3回以上の運動をする人」「週に1〜2回の運動でWHO推奨レベルを達成した人」「週に1〜2回の運動でWHO推奨レベル未達の人」と「全く運動をしない人」の死亡リスクも比較した。すると、がんによる死亡リスクを「全く運動をしない人」に比べてそれぞれ21%、18%、17%減らせるという結果になった。「週3回以上の運動をする人」が最も死亡リスクを低減させられているが、その差はわずかであることがうかがえる。

「この研究によると、余暇に運動するのは何も運動をしないことよりもよい。そして運動の推奨時間に達していれば、その頻度は関係しなかった。特に顕著な発見は、週に1〜2回の運動でその実施時間が短くても死亡率が低くなったことだ」と共同研究者たちは記している。

ただ、「運動効果を最大限に引き出すためには、WHOの推奨時間以上の運動をすることが望ましい」という点をシドニー大学のエマニュエル・スタマタキス教授は付け加えていた。

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○記事監修: 杉田米行(すぎたよねゆき)

米国ウィスコンシン大学マディソン校大学院歴史学研究科修了(Ph.D.)。現在は大阪大学大学院言語文化研究科教授として教鞭を執る。専門分野は国際関係と日米医療保険制度。

(杉田米行)