インフルエンザの「治療」と「予防」、最低限の基礎知識

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インフルエンザの流行が本格化している。今週は埼玉、千葉、東京でインフルエンザ流行警報が発令された。ここまでのウイルス検出状況をみると、AH3(A香港型)が最も多く、次いでB(ビクトリア系統)、AH1pdm09が検出されている。おなじみのAH3はすでに免疫を持っている人が多いので、大規模な流行は免れそうだ。一方、罹患数は少ないとはいえ、B型はもともとワクチンの有効率が低く、成人で50%、乳幼児はもっと低い。特に免疫がまだない0〜4歳と65歳以上の高齢者はワクチンを接種していても重症化のリスクがあるので、早期の対応が重要だ。(医学ライター 井手ゆきえ)

抗インフルエンザ薬は5種類
発症48時間以内の服用で有効性を発揮

 インフルエンザと普通の風邪の違いは、(1)発熱などで突然、発症する、(2)38℃以上の高熱が出る、(3)頭痛、関節や筋肉の痛み、倦怠感など全身症状が強い、の3点で、症状が突然あらわれ急激に進むのが特徴だ。

 日本で使える抗インフルエンザ薬、ウイルス増殖を防ぐ作用のノイラミニダーゼ阻害薬は現在4種類あり、作用機序が異なるアマンタジン塩酸塩を含め薬は現在5種類ある。共通するのは、ウイルス量がピークに達する前の「発症から48時間以内」に服用しなければ効果が期待できないこと。

 つまり、ウイルスが大増殖してから服用しても、あまり意味がないのだ。すでに症状が強く出ている場合は、普通の解熱剤を飲み、水分と栄養を十分にとって安静にしているよう指示されるだけかもしれない。

 5剤のうち、「シンメトレル(一般名:アマンタジン塩酸塩)」はA型にしか効かない。残りの4剤はA型、B型双方に対して有効性が確認されている。飲み薬のタミフル(一般名:オセルタミビルリン酸塩)」、吸入薬のリレンザ(一般名:ザナミビル水和物)、イナビル(一般名:ラニナミビルオクタン酸エステル水和物)、点滴で投与するラピアクタ(一般名:ペラミビル水和物注射液)だ。

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