「嫉妬心」とうまく付き合う、たった一つの方法

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これだけは肝に銘じてほしい。
恋人を得ると同時に背負い込まなければならないのが、嫉妬という厄介な感情であるということを。

そう、本物の恋にもれなくついてくるのが嫉妬心なのだ。
だから、恋をするには相当の覚悟も必要なのである。

嫉妬心の湧かない恋はすでに朽ちてしまった恋か、疑似恋愛にすぎない。
そんなものはほとんど価値のないものなのであって時間の無駄にすぎないから、嫉妬心の
伴わない恋なんてものはさっさとゴミ箱に捨ててしまうべきである。

嫉妬心…それは恋する女の自然な感情

こんな経験はないだろうか。
小学生時代、ものすごく仲がよくて親友だと思っていたはずの同性の友達が別の女の子と自分以上に親しそうにしているのをみてメラメラと嫉妬心が湧いてきたことが……。

こんな風にたとえ同性の友人でさえ、とっておきの存在だと思っていた相手が自分以上に他の誰かと親密にしている光景をみてしまうと、ついついやきもちを焼いてみたくなるものである。
それが、心も身体もすべて占有したはずの恋人となれば、たとえ一瞬であってもほかの誰かに占有されるということはもう許しがたく耐えがたいものであることは今さら言うまでもない。

彼と腕組みして歩いているとき、すれ違った女性を思わず彼が振り返った時でさえ、嫉妬の感情はメラメラと頭をもたげてくるのである。
「やだ、今のコってものすごく下品で不潔な感じ。
あなた、もしかしてあんなのがタイプだったの。
もう、がっかり……。最低ね!」なんて、まったく縁もゆかりもない女性にでさえ目一杯悪態をついてしまい、ついついカレにつらくあたってしまうのである。
でも、これがまさに恋する女の自然な感情なのだ。

ただこんなのは軽度の嫉妬であって、一瞬にして消えてしまうからまだたわいがない。

ところがこれが確証のある浮気だったりするともうただ事では済まないのである。
相手のオンナを殺してやりたいと思うほどの憎しみと同時に、カレへの絶対許せない感情がない交ぜになって、どんな可愛い顔もまるで般若の面と化し、心も鬼のように醜くなってしまうのである。

さらにさらに、現在進行形のカレの心移りにとどまらないのが嫉妬の厄介なところなのだ。
例えば、カレの昔の彼女の話をこんな風についついカレの口から聞いてしまったとき……。
「実はカノジョのこと、結婚しようと思うほど好きだったんだ。
それが、やむにやまれぬ事情で別れちゃってね……。」なんて告白されると、もう偶像にすぎない過去のオンナが頭の中でとてつもなく大きな存在になってきて、猛烈なジェラシーの対象となってしまうのである。

やれやれと、自分でもため息をつきたくなるくらい持て余してしまうのがこの嫉妬心というヤツなのだ。

でも最初に書いたように、本物の恋にもれなくついてくるのが嫉妬心であって、基本的に恋するあなたは嫉妬の呪縛から逃れることはできないのだ。

たった一つだけ、嫉妬心とうまく付き合う方法がある。

ただ、たった一つだけ、嫉妬心とうまく付き合う方法がある。

それは「知らぬが花」ということである。
よく夫の浮気をあばくために探偵をつけて尾行させる妻がいると聞く。
これが離婚のとき莫大な慰謝料を要求するための手段ならばまだ理解できる。
完全に相手に対する想いを吹っ切り、その見返りに慰謝料をせしめて自分を慰めようとする行為は感心はできないが、あってもしかるべきだと思う。
しかし、別れる決断もできていないのに、嫉妬の余りとにかくとことん事実を知ろうとすることは苦しみが大きくなるだけで、何の現実的解決にはならないのである。

オトコという生き物は元来が目移りしやすい生き物で、浮気性だからオトコをやっているのだと言っても過言ではない。
そんな存在に対して、そもそもなにがなんでも尻尾をつかんでいなければ気が済まないと思わないことである。
これが、「恋愛の知恵」である。
けむりが見えたら、ああ煙がたってるわとおう揚にかまえ、くれぐれも火の存在まで確かめないことである。
いわばこれが『本カノ』の風格なのである。

おまけに、「窮鼠、猫を噛む(きゅうそ、ねこをかむ)」ということわざがあるように、
追い詰められたネズミはいざとなるとネコにだってかみつくのである。
しつこく浮気を追及されたカレが、「1回他のオンナと寝たからってなにが悪いんだ。
せっかくおまえが本命だと思っていたのに、そんなにうるさいわめくオンナはこれでおわりだ。あばよ。」と言わないとも限らないのだ。
あなたの猛烈な嫉妬心がカレを追い詰め、別れへと導くとも限らないということを覚えておくべきである。

この「知らぬが花」と、「窮鼠、猫を噛む」を嫉妬に悶々としているあなたにぜひとも覚えていてほしい。

●恋愛・美容エッセイスト|南 美希子フェイスブックページ
恋愛や美容にまつわる情報や、近況など、元テレビ朝日アナウンサーによる、最上級の女になるための持論を展開中!

南美希子プロフィール


南 美希子
司会者、エッセイスト。
東京生まれ。
元祖女子アナ。
聖心女子大学3年生のときアナウンサー試験に合格。
テレビ朝日のアナウンサーを経て独立。
田中康夫氏との「OHエルくらぶ」、三宅裕司氏との「EXテレビ」などで司会をつとめる。
光文社のJJに「お嫁に行くまでの女磨き」、VERYに「40歳からの子育て」を長年にわたって連載し、熱烈な支持を受ける。
現在もワイドショーのコメンテーターやシンポジウムのコーディネーター、トークショー、講演、執筆などで活躍中。
化粧品「フォークイーンズ」の開発や美容医療情報のフリーマガジン「MITAME」の編集長もつとめる。
講談社「グラマラス」では「LOVE握力」というタイトルのブログエッセイを連載中。
近著に「オバサンになりたくない!」「美女のナイショの毛の話」(ともに幻冬舎文庫)がある。

Written by 南美希子
Photo by martinak15