全国公募70選!「次のメルカリ」を目指すスタートアップ

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「日本の起業家ランキング」新企画として行った全国公募「RISING STAR」アワード。全国70社からのエントリー、1万3,000票の投票と編集部審査からTOP3を選出した。

第1位 トリリウム / デイビッド・M・ユーゼ

トリリウムは、インターネットと常時接続する「コネクテッドカー」を外部からのハッキングから守る、サイバーセキュリティソリューションを研究開発・提供するスタートアップだ。創業は2014年7月。代表取締役を務めるデイビッド・M・ユーゼは、半導体製造会社のAMDやフリースケール等の外資系イテク企業の日本法人を中心に、ハイテクセクターで25年以上のキャリアを重ねてきた人物だ。会長は第二電電(現KDDI)創業者の千本倖生が務める。

第2位 プラネット・テーブル / 菊池 紳

プラネット・テーブルは、農畜産物生産者と飲食店間での直接取引を実現する流通プラットフォーム「SEND(センド)」等を運営するスタートアップ。取引に関わるオペレーションや保管から配送までを自社で手掛け、取引データからの需給予測による流通量の最適化を目指している。外資系金融機関等を経て、2014年5月に同社を創業した菊池紳は、農林水産省のファンド「農林漁業成長産業化支援機構」の立ち上げ経験を持つ。

第3位 トリプル・ダブリュー・ジャパン / 中西敦士

トリプル・ダブリュー・ジャパンは、超音波センサーで膀胱や大腸の動きを捉え、排泄のタイミングを予知する世界初のウェアラブル・デバイス「DFree(ディーフリー)」を開発・販売するスタートアップ。コンサルティングファームにて、大手企業の新規事業立ち上げ支援に従事した経験を持つ中西敦士は、UCバークレーへの留学中に、DFreeの事業アイデアを着想。その実現を目指し、2015年2月に同社を創業した。16年7月総額4億円の資金調達を実施。

「新しい日本」をつくり、日本経済を牽引する起業家を応援するというコンセプトのもと、今年で第3回を迎えたフォーブスジャパンの「日本の起業家ランキング」。今年度より、新たな試みとして、読者が中心となって次世代のスターを決める公募枠「RISING STAR」アワードを新設した。

資金調達額等は不問で、応募条件は「創業3年以内であること」のみ。高い志と理念を持つ若きスタートアップから、1. 起業家の「志、理念」、2. ビジネスの「革新性」、3. 「起業家と経営チーム」、4. 後押しする推薦者のコメントの4項目で、エントリーを募った。

エントリー総数は70社。この中から、一次選考を通過した44社を対象に、WEB上で一般投票を実施。1万3,000票の投票結果をもとに上位10社を選出し、一般投票の結果と編集部審査によって、上位3社を決定した。今回応募いただいたスタートアップ70社の中から世界的なユニコーンスタートアップが出てくることに期待したい。

「未来の車」の安全を守る”最後の砦”に

「”The Right Place at The Right Time ”。そしてそこに我々にしかない独自の技術がある」

そう流暢な日本語で話すのは、「コネクティッドカー」のサイバーセキュリティ企業であるTrillium(トリリウム)代表取締役のデイビッド・M・ユーゼだ。

外資系半導体大手の日本代表を務めていた彼は仲間とともに同社を設立。第二電電(現KDDI)などの創業者千本倖生、名門レーシングカーチーム「aprmp」の母体会社の会長を務める小山伸彦らと強力な経営陣を編成し、20年に世界中で2億台以上が走ると言われる、インターネットと常時接続するコネクティッドカーのセキュリティソリューション事業を手掛ける。これからの自動車はネットワークへの接続で便利になる半面、悪質なハッカーが外部から操作することにより暴走事故につながるという脅威とも向き合わなければならない。

「自動車が武器になってしまう。誰かが守らねば」

ユーゼの思いは、自動車の「最後の砦」を担うこと。それを実現させるのがトリリウムの技術だ。自動車のハッキング対策は、1通信回線上、2車のゲートウェイ、3車載ネットワークの3つがある。最後の車載ネットワーク対策こそ、彼らの主戦場。誰も手をつけていない”フロンティア市場”だ。

「アメリカでは15年からエアバッグと同様に、自動車へのサイバーセキュリティ導入を義務付ける規制が一部で開始されるなど、大きなうねりになっている。まさに”今、そしてこれからが勝負”だ」

車載ネットワークを流れる小さなデータは、コンピュータで使われる技術では対応できず、既存のセキュリティソフト企業では簡単に参入できない。また、半導体メーカーで開発するには数年の時間がかかる。だからこそ、この”空白地帯”の事業領域を埋める独自技術を持つ同社の強みが生きるという。

「グローバル展開は当然。私たちは19年から20年までに包括的な車載セキュリティソリューションを提供できる」

そう語るユーゼに、なぜ日本で起業したのかを問うた。「人は城、人は石垣、人は堀。信頼し合える仲間がいるから」25年以上、日本を拠点にしていた彼の答えはシンプルだった。