研究者らのトランプ抗議デモScientists' March準備中。「科学無視の政府は世界を危険にする」と主張

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経済界からの期待感こそ非常に大きいトランプ新大統領ですが、前政権が力を入れてきた気候環境、ヘルスケア、そしてLBGTの各問題に関する情報をホワイトハウス公式サイトから削除するなど、選挙前からの主張を政府に持ち込むことも忘れてはいません。そして、特に気候変動の問題に取り組む科学者たちは、これに対する大規模なデモを準備しています。

1月21日、大統領就任式の翌日に世界数十か国で巻き起こった女性の権利を主張するデモ「ウィメンズマーチ(Women's March)」は、映画界や音楽界の著名人も参加して行われ、特にワシントンでは大統領就任式の3倍もの人々が集ったとされます。

一方、気候変動などの環境問題を長年研究し、温暖化ガス排出削減という地球規模の活動と研究に取り組んできた科学者らも、大規模なデモ「Scientists' March」を準備しています。科学者らは「科学的に事実として証明される研究結果や事柄は、政治的な意向によって検閲されることなくその役割を果たすべきだ」、「科学を無視する政府は世界を危険に晒している」と主張します。

デモを主催する人々は、まだ日時や場所などを確定してはいないものの、立ち上げたばかりのウェブサイトから、関連する学術分野だけでなく気候変動・環境問題に危機感を覚える一般の人々にも、広く参加を呼びかけています。

トランプ大統領はかねてより「気候変動など存在しない」としており化石燃料、なかでも石炭の生産と使用を増やすべきだとしてきました。そして就任後すぐにホワイトハウス公式サイトから自分の発言に矛盾する内容を記した環境問題、健康問題、LGBTに関するページを削除。米国環境保護局(EPA)に対してもウェブサイトから気候変動に関する情報をすべて削除するよう指示しました。

EPAに対してはさらに、長年EPAを批判してきた環境問題懐疑派のスコット・プルーイット氏を長官に指名、予算凍結やEPAへの取材申し込みを拒否するよう通達を出すなど、これまでに米国が積み上げてきた気候変動対策・環境活動を破壊する方向に突き進んでいます。

ちなみに昨年5月、トランプ大統領は所有するアイルランドのゴルフコースが「気候変動による強風のせいでバンカーの砂が飛ばされ、海岸浸食の被害に遭っている」として防波堤の建設を申請しています。