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そろそろAndroid Wear 2.0がリリースされるようです。というわけで、新しいバージョンが出る前に、スマートウォッチ向けのアンドロイドウェアについてまとめておきます。

そもそもアンドロイドウェア(Android Wear)とは、アンドロイドをベースにしたウェアラブルデバイス用のオペレーティングシステムです。もちろんアンドロイドなので、カーネルはLinux、アプリケーション開発はJavaベースで行います。基本的にスマートフォンやタブレット用のアンドロイドと同じものの、ディスプレイ解像度が低く(400x400前後)、物理サイズも小さい(1インチ前後)機器向けであるため、専用のGUIを搭載しています。

メモリサイズも512キロバイト前後であること、筐体が小さくバッテリ容量に制限があること、消費電力管理が強く行われているなどの理由で、スマートフォン、タブレットで利用できるAPIがすべて使えるわけではありません。ただし、アンドロイドウェア専用のAPIも用意されています。このため、アプリは、アンドロイドウェア専用として通常のアンドロイド用とは別に開発し配布されます。

アンドロイドウェア用のアプリは、Google Playストアを使い、「コンパニオンデバイス」(アンドロイドウェアデバイスと対になるスマートフォンやタブレット)経由でインストールを行います。

そもそもアンドロイドウェアは2014年のGoogle I/Oで発表されました。現在の最新バージョンはAndroid Wear 1.5で、Android 6.0.1がベースになっています(表01)。

アンドロイドウェアは、大きく3つにわけられます。1つはKit KatベースのAndroid Wear 4.4W〜4.4W.2まで、もう1つは、Android Wear 1.0から1.5まで、そしてAndroid Wear 2.0以降です。

簡単にいうとKit Katベースのものは暫定リリースで、1.0から1.5までが第一世代、2.0以降が第ニ世代と考えられます。そう考える理由は、まず、AW4.4W〜4.4W.2までは、ウォッチフェースのAPIが存在していたのに、正式版での変更が予定されていたため、この時点では未公開だったなど、暫定的な仕様だったからです。

また、2017年2月にリリースされるといわれている2.0から別世代とするのは、GUI変更などがあり、スマートフォンなどコンパニオンデバイスとの関係が変わってくるからです。

本連載では、何回かアンドロイドウェア(や搭載ハードウェア)を扱っています。個々のバージョンについては、以下の記事を参照してください。

・Android Wear 4.4W

・Android Wear 1.0

・Android Wear 1.1

・Android Wear 1.4

さて、現時点での最新版であるAndroid Wear 1.5は、昨年6月に配布が始まっています。このバージョンは、1.4のマイナーチェンジに位置付けられ、バグフィックスのほか、表示などが若干違います。ただし1.5からは、毎月のセキュリティパッチに対応しているようです(写真01)。

Android Wear 2.0については、特定のハードウェア用に現在、最終版のプレビューが提供されています。2.0では、ハードウェアが対応していればNFCがサポートされます。アンドロイドウェア・アプリは、コンパニオンデバイスに頼らない「スタンドアローン」アプリとして開発が可能になる予定です。このため、Wi-Fiや内蔵LTEなどを使って直接インターネット側と通信ができるようになります。Android Wear 1.5までのアプリは、インターネット側のデータが必要な場合、コンパニオンデバイス側で専用アプリを使って通信を行い、これをデータ転送APIを介してアンドロイドウェア側に転送する必要がありました。

また、文字盤(Watch Face)も、アンドロイドウェア側で表示項目の設定などが行えるようになりました。1.5までは、切り替えはアンドロイドウェア側でできるものの、その設定はコンパニオンデバイス側で行う必要がありました。

アプリが直接インターネットと通信できるようになり、タッチキーボード(写真02)または手書きで文字入力が可能になったため、従来のように暗号化キーを入力する必要があった無線LAN設定などで、コンパニオンデバイスに頼る必要がありません。

こうした仕様から推測するに、アンドロイドウェアは、スマートフォンの通知も受け付ける独立したウェアラブルコンピュータに変化しつつあるといえるでしょう。

(塩田紳二)