いつも笑顔で手を振ってくれた少女ががんに、ごみ収集の無料化を申し出た業者が優しい

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米ミネソタ州ブルー・アース周辺でごみ収集を行っている、ブランドン・オルセンさんとテイラー・フリッツさんには、毎週欠かせぬ楽しみがあった。

それはエヴンソン家のごみを集めること。

3姉妹との心温まる交流

毎週エヴンソン家にごみ収集に向かうと、家の中から3姉妹がニコニコと手を振ってくれるのだ。

ABC News/YouTube

週に1日、時間にするとほんのわずかだが、2人は姉妹とのこの触れ合いを心待ちにしていた。

この何気ない交流が、やがてそれに関わる全ての人に影響を及ぼすことになる。

毎週木曜日の恒例行事

CBS Minnesotaが伝えるところによると、ごみ収集のため家に立ち寄るブランドンさんらに、毎週欠かさず手を振っていたのはグレース、ローズ、ソフィアちゃんの3姉妹。

姉妹は木曜日になると、ごみ収集車の音が聞こえくるのを待ちわびるようになり、収集車が近付くと窓に駆け寄り、笑顔で手を振っていたという。

ブランドンさんとテイラーさんも、決まって手を振り返し、そんな交流がかれこれ1年ほど続いていた。

彼らは「姉妹の笑顔を見ると、今日も頑張ろう!という気持ちになったものだ」と、当時を振り返っている。

次女ローズちゃんががんに…

しかしある日、この心温まる交流に暗雲が垂れ込めた。

母アンジーさんが、いつも娘たちに良くしてくれる2人に手紙を渡したのだが、そこには、「これからお2人にお会いできなくなり残念です。実は3歳の娘ががんになり、毎週木曜日に治療を受けることになりました」とあったのだ。

次女ローズちゃんは昨年9月、腎臓がんと診断され、放射線治療と抗がん剤治療を受けることになった。

いつも笑顔で手を振る娘の姿が見えなくなったら、ブランドンさんたちが心配するのでは…という、母の配慮だった。

ごみの収集を無料で

手紙を読んだ2人は、ローズちゃんとその家族に「みんなが付いている」ということを伝えようと、自身が勤務する会社に相談した。

しばらくすると一家のもとへ、「2017年の1年間、エヴンソン家のごみの収集を無料で請け負う」旨を綴った、業者からの手紙が届いた。これはごみの有料化が進む中での、業者からのせめてもの気持ちである。

ささいな心遣いで救われた

この時、愛娘ががんと宣告されてからまだ日が浅く、一家は悲しみに打ちひしがれていたという。

「現実は変わらないけれど、彼らの心遣いで、私たち家族だけが取り残されたわけではないと感じました」と、母アンジーさんはabc Newsの取材に対し、感謝の気持ちを述べている。

ほんのささいな心遣いで人は救われるとして、このエピソードが米メディアで報じられたのが、昨年の暮れ。その後この話はじわじわとシェアを伸ばし、現在一部の海外メディアがこれを報じている。

今年に入り、ローズちゃんの抗がん剤治療は月曜日に変更されたはずで、木曜日にはまた笑顔で2人に手を振っていることだろう。