25日、新華社は、アパホテルの客室に設置されている書籍が問題になっている件で、「日本国内からも批判の声が挙がっている」と伝えた。写真はアパホテル。

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2017年1月25日、新華社は、アパホテルの客室に設置されている書籍が問題になっている件で、「日本国内からも批判の声が挙がっている」と伝えた。

この問題は、米国人ネットユーザーが中国版ツイッター・微博(ウェイボー)で「アパホテルには南京大虐殺を否定する内容の書籍が全客室に置かれている」とリポートする動画を投稿したことで騒動に発展。中国国内で批判が高まり、国家旅游局は旅行取扱業者にアパホテルとの取引停止を求めたほか、中国人旅行者に宿泊しないよう呼び掛けた。問題の書籍は慰安婦問題についても言及している箇所があり、これを問題視した大韓体育会が札幌アジア大会組織委員会に撤去を要請、組織委は撤去する方針を示しているという。

新華社はこの問題について、「日本でも批判の声が挙がっている」と紹介。「東京経済大学の早尾貴紀准教授は、『ドイツのホテルにナチス・ドイツの大虐殺を否定する書籍やヒトラーの『わが闘争』が置いてあれば、批判の的になる』とした」「東京大学の石井明名誉教授は問題の書籍の内容について『歪曲に満ちている』と指摘している」などと伝えたほか、東京での街頭インタビューで得られた、「こういう書籍を置くと日本のイメージが悪くなる」という批判的な声を紹介している。

中国メディアではこのほかにも、南京大虐殺を否定した名古屋市の河村たかし市長に対して銘心会南京代表の松岡環さんが強い抗議の意を示したことや、中国のネット上で情報発信する日本人留学生・公介さんがアパホテルに批判的なコメントをしていることなども伝えている。日本全体を批判するのではなく、批判の対象は「一部の右翼勢力」に限定し、「日本人の間でも批判的な見方がある」ことを紹介する論調が支配的だ。

一方で、「若者の間では、南京大虐殺や慰安婦などの日本の犯罪行為を知らない人が多く、逆に日本が被害者であると認識していることが多い」と指摘し、その原因として「日本政府が長きに渡って戦争責任を逃れ、侵略の歴史を美化し、歴史教科書を改ざんしてきたことと不可分の関係がある」などと、政府に批判の矛先を向けている。(翻訳・編集/北田)