「奪い愛、冬」の水野美紀が怖すぎる!夜のシーンがもはや猟奇的【金曜ドラマ】

写真拡大

【スナイパー小林の2017冬ドラマ評 金曜編2】

 2017年の冬ドラマが始まった。金曜日、23時すぎのドラマはなにかと濃い。女性が大好きなドロドロラブストーリー「奪い愛、冬」に、役者の本音がチラチラ見える「バイプレイヤーズ〜もしも6人の名脇役がシェアハウスで暮らしたら〜」。どちらも笑いと問題が詰まっています。

◆役者一同が体当たり演技

●奪い愛、冬
テレビ朝日 金曜23時15分〜
出演:倉科カナ、三浦翔平

 池内光(倉科カナ)と奥川康太(三浦翔平)は同じデザイン事務所で働く、結婚を約束したカップル。ある日、光の前に3年前突然別れを告げてきた元恋人の森山信(大谷亮平)が現れる。康太のことだけ好きだったはずの心が徐々に揺れ始めていく……。

 深夜に放送する昼ドラ、というところだろうか。スピーディーにストーリーは進みつつ、ベタな演出が随所に食い込んでくる。そして演者全員が妙に肩に力の入った演技を連発。

 いちばん驚いたのは、現在妊娠中の水野美紀(森山信の妻役)。信をなんらかの理由で下僕にしている妻は、自分たちの映像を流しながらセックス。さらに夫の顔を自分の股間に挟みながら、乳を揉ませながらその映像の感想を話すってもう猟奇的だ。

 榊原郁恵は康太の母親役で、光の描いた似顔絵を本人の目の前でシュレッダーにかけるという荒技に出るわ、嫌味を連発するわ……。オイオイこの人、明るさが売りの夏のお嬢さんじゃなかったっけ? と、突っ込みどころ満載の60分間、ちょっとほろ酔いくらいで見るのを推奨したい。

◆おじさんたちが可愛い

●バイプレイヤーズ〜もしも6人の名脇役がシェアハウスで暮らしたら〜
テレビ東京 金曜24時12分〜
出演:遠藤憲一、大杉漣ほか

 遠藤憲一、大杉漣、田口トモロヲ、寺島進、松重豊、光石研。6人のバイプレーヤーズ=名脇役たちが各々に本人を演じる。中国から大型企画のドラマオファーを受けた6人の俳優たち。監督のリクエストによりシェアハウスで3カ月間、生活を共にすることに。ただこの企画には、大きな秘密が隠されていたのだった。

 LINEのグループ設定がわからない、家事をやらせれば失敗ばかり、とストーリーから見えてくるリアルなおじさん感。見ているとどこまで彼らが本気かわからなくなるけど、もうこれはおもしろいを通り越して可愛いの域だ。

 セリフの随所に、テレ東の深夜ドラマに対する意気込み、そして「ついにここまできたか……!」と感じるほどの自虐っぷりが表れている。

「俺もみんなも(ドラマで)主役やってるよ?」
「……テレ東だろ?」
「俺はキー局の話をしてるの!」
「……BSでしょ?」

 この放送ギリギリ感がたまらない。ちなみにエンケンと松重豊がドラマ内で出演する刑事モノのタイトルは「相方」。テレ東はいつから他局をオマージュするようになったのか。

 そして毎回エンディングにある「バイプレトーク」のコーナーでは、出演者たちが6人で飲みながらおじさんの井戸端会議を繰り広げる。これが本編の演技との差がわからなくなるほどのゆるさとグダグタ感。本人たちがいう“50代の合宿、部活”はむちゃくちゃ楽しそうじゃないか。

<TEXT/スナイパー小林>
【スナイパー小林 プロフィール】
ドラマ解説、芸能、恋愛、カルチャー、美容・健康ネタ好きのライターであり、編集者であり。執筆や編集を手がけた媒体は100冊以上。約20年以上ドラマをこよなく愛し、ついには趣味が仕事になった幸せ者のアラフォー。Twitter:@hisano_k