『元ドイツ情報局員が明かす 不愉快な相手を手なずける技術』レオ・マルティン CCCメディアハウス

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 レオ・マルティン――ドイツ連邦情報局に勤め、幾度となくテロリストや重犯罪者と関わりを持ち、犯罪組織の世界から情報提供者をスカウトするという任務をこなしてきた――。そんな彼の「人の心との関わり方」のテクニックを披露したシリーズ『元ドイツ情報局員が明かす 心に入り込む技術』、『元ドイツ情報局員が明かす 心を見透かす技術』に続く待望の3作目が、本書『元ドイツ情報局員が明かす 不愉快な相手を手なずける技術』です。

 いつもの朝。電車の中でつり革に掴まりながらあなたは思い出す。こちらの話を遮りながら取るに足らないことを永遠に話し続ける同僚。どんな状況でも不平を見つけて愚痴を言い、まるで世界中の苦悩は自分1人で背負っているのだと言わんばかりの苦悩屋のチームリーダー。ことあるごとに自分は他の人たちとは違うんだ、自分は優れている、といった有能アピールをする今年入ってきたばかりの新人。あいつのことを考えるだけでイライラする、会社に行くのが憂鬱......。

 こんな経験はありませんか? 本書でのミッションは、そんな"感情爆発テロリスト"を処分すること。本書の著者であるマルティン氏はこう語ります。

 「処分する、といっても、スパイがらみの映画でよくあるやりかたではない。それは流血なしでも可能だし、相手の身体に触れる必要すらない。情動の切り替えスイッチは往々にして僕らの側にあるからだ。」(本書より)

 本書では"テロリスト"を7つのタイプに分けてNG行動や対策を紹介しています。

1.癇癪持ち-攻撃的な感情爆発テロリスト
2.高慢ちき-尊大な感情爆発テロリスト
3.不平家-けちばかりつける感情爆発テロリスト
4.苦悩屋-万年ストレス状態の感情爆発テロリスト
5.陰謀家-陰険な感情爆発テロリスト
6.知ったかぶり屋-利口ぶる感情爆発テロリスト
7.おしゃべり屋-速射型の感情爆発テロリスト

 例えば、どこにでもいる「高慢ちき」タイプ。ステータスシンボルに大きな価値を置き、自分より下の者を軽んじるのが特徴。このタイプへのNG行動は、「そんな態度を取るのはやめた方がよい」と改心を試みること。彼らは自分は今のままでいいと考えていることが多いので、一生懸命に説明してもむだ骨になることが多い、とマルティン氏は指摘します。

 このタイプに効くのはユーモラスに接すること。友好的なユーモアを使い、本人がする以上に相手を持ち上げるとよいそうです。

 「もちろん承知してますよ。あなたは能力もルックスも最高ですごい人だって!」(本書より)

 この方法は、相手を現実に引き戻してあげるという効果がある、とマルティン氏は語ります。

 人と人が出会う場所では摩擦が生じます。なぜこの人はこんなことするんだろう? 理解できないと思った時、無理に人を変えようとするより自分側の関わり方を変えてみてはいかがでしょうか。冷静にターゲットを分析し、対策を考えるのがあなたの任務です。