「引きもこり」の当事者と両親が高齢化し、経済的に困窮する家庭の実態が、調査報告で明らかになった。行政の救いの手は彼らに届いているのか

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「引きこもり」の高齢家族が悲鳴
「80・50問題」待ったなしの実態

 自治体窓口が対応した「引きこもり」本人に関する相談で最も多かったのは40代の62%で、「経済的に余裕がない」などと、本人の兄弟姉妹から相談を受けるケースも30%に上っていた。

 そんな経済的に困窮した高齢化家族が助けを求めている実態が、「KHJ全国ひきこもり家族会連合会」の調査報告で明らかになり、朝日新聞を除く主要新聞やNHKなどでも報じられている。

「引きこもり」本人の平均年齢は「45.3歳」。80歳代の父が8%、母が12%と、如実に待ったなしの「80・50問題」が浮き彫りになったと言える。

 報告した調査チームの愛知教育大学・川北稔准教授(社会学)によると、自治体の「引きこもり」実態調査で、40代以上の割合は4割〜5割を占める例が続出。2015年に施行された生活困窮者自立支援法に基づく自治体の相談窓口でも、高齢化した親子の「引きこもり」相談において、年金や介護、暴力など複合化した生活維持のための対応に迫られている実態が判明したとして、40代以上の事例に注目して調査を行った。

 調査は、昨年11月、相談窓口が設置されている215の自治体に質問用紙を送付。今回は、今年1月上旬までに回答のあった150窓口のデータを中間報告的に分析した。

 報告によると、相談に対応したことがある「引きこもり」本人の年齢について最も多かったのは、「40代」の62%(93窓口)。以下、「30代」、「20代」と続き、「50代」も45%(67窓口)に上っている。

 また、相談者で最も多かったのは、「父母」の73%(109窓口)だが、「本人」は46%(69窓口)。とりわけ、本人の年齢が40代以上になると、地域包括支援センターや民生委員といった「関係機関・関係者からの紹介」や「本人の兄弟姉妹」からの相談の割合が高くなった。

「引きこもり」本人の課題は、「人間関係・コミュニケーションに関する問題がある」が80%。「就職活動や、仕事への定着が難しい」が77%と続くが、40代以上になると順位が逆転していて、雇用環境の問題であることが浮き彫りになる。

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