モーニングスター<4765>は1月25日、17年3月期第3四半期決算を発表した。連結業績は増収増益を達成し、営業・経常利益は、ともに5期連続で最高益を更新した。(写真は、決算説明会でモーニングスター代表取締役社長の朝倉智也氏)

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 モーニングスター <4765> は1月25日、17年3月期第3四半期決算を発表した。連結業績は増収増益を達成し、営業・経常利益は、ともに5期連続で最高益を更新した。連結売上高は35億円で前年同期比0.5%増、営業利益は11億51百万円で同12.0%増、経常利益は11億89百万円で同15.5%増だった。当日、決算説明会を開催し、同社代表取締役社長の朝倉智也氏(写真)は、「モーニングスター単体の営業利益は第3四半期で7期連続の2ケタ以上増益になる。当社の事業にはフィデューシャリー・デューティー(顧客本位の営業)の時代が大きな追い風。今後も追い風を活かした『3つのF』を軸に成長を続けたい」と語った。

 連結各社の営業利益は、モーニングスターが前年同期比25.9%増、イー・アドバイザーが同4.3%増だったが、SBIアセットマネジメントが15.5%減となって、全体の増益率を圧縮した。これは、同期間(16年4月〜12月)の公募追加型投信の純資金流入額が前年同期の9.3兆円から、2.8兆円へと69.6%減と大きく落ち込んだことが主な要因。SBIアセットマネジメントの運用残高は、15年12月末の2038億円から、16年12月末は1917億円と5.9%減額したことが同社減益の要因。

 一方、モーニングスター単体については、ファンドデータ(40.6%増収)、ウェブ広告&セミナー(33.2%増収)、Webコンサルティング(32.6%増収)などが好調。ファンドデータの売上に直結するタブレットアプリの提供社数は過去1年で50社から67社に34%増、提供台数は3万7461台から4万5622台へと21.8%増になった。ウェブ広告&セミナーは第3四半期として過去最高の売上高を記録した。

 朝倉氏は、ファンドデータやセミナーなどの事業が大きく伸びている背景を「金融庁によるフィデューシャリー・デューティーの徹底が後押ししている」と分析している。金融庁が「顧客本位の業務運営に関する原則(プリンシプル)の策定」を各金融機関に求めるほど、フィデューシャリー・デューティーの徹底について本格的な運用を開始し、「利益相反の適切な管理」「手数料の明確化」「重要な情報のわかりやすい提供」「顧客にふさわしいサービスの提供」など、同社が提供するタブレットアプリを用いた営業スタイルや、同社が提供するファンドラインナップ分析などが、顧客本位に立った対応として金融機関での採用が進んでいるという。

 そして、今後の注力する事業として「3つのF」を掲げ、「Financial Education(投資教育&投資アドバイス)の提供」、「Fiduciary Duty(フィデューシャリー・デューティー)のサポート」、「Fintech関連ビジネスの推進」とした。フィンテックについては、同社が開発に参画したロボ・アドバイザーの採用企業が前年同期の6社から今第3四半期には15社に2.5倍増となるなど、急速に普及している。朝倉氏は、「対面営業にはタブレットアプリ、非対面チャネルにはロボ・アドバイザーと、どちらのチャネルにも、それぞれの金融機関のニーズにカスタマイズしたツールを提供している」として、フィンテック分野でも成長機会は少なくないと語っていた。

 なお、今第3四半期で不振だったSBIアセットマネジメントについては、「16年12月に設定した『スリランカ短期国債ファンド』のように、これまで他社が提供してこなかった魅力的な投資対象を提供し、かつ、iDeCo(個人型確定拠出年金)や積立NISAなどの新しいニーズに対応することなどによって品揃えを拡充する。すでに第4四半期や来期にも新規ファンドを設定する準備を進めている」とテコ入れを進めるとした。