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東京都は1月25日、平成29年度の予算案を発表。待機児童解消に向けた取り組みに1,381億円を計上し、年度中に、認可保育所や認証保育所などの保育定員1万8,000人分の確保を目指す。

○待機児童解消の予算、前年度比で403億円の増額

小池百合子 東京都知事が自ら「メリハリのある予算」と評した本予算案。一般会計予算の額は6兆9,540億円(前年度比570億円減少)となり、このうち「子供を安心して産み育てられる環境の整備」の施策に、1,630億円を盛り込んだ。待機児童解消に向けては、1,381億円を計上。前年度比で403億円の増額だ。

待機児童解消の施策は、3つの柱に分かれている。1つは「保育所等の整備促進」に関する補助だ。保育所開設のために施設を借りる際、賃借料の一部を開設後5年間にわたり補助するほか、事業所内保育所をはじめとする「企業主導型保育施設」の開設も支援。国庫補助の対象外となる開設時の備品購入に要する費用を補助するという。

また2つめの施策として、「人材の確保・定着の支援」を挙げ、保育士1人に対し、従来独自に補助してきた2万3,000円に上乗せし、さらに2万1,000円相当の賃金改善を図る。

そして注目したいのが、3つめの柱「利用者支援の充実」だ。待機児童となってしまった場合、認可外の保育サービスを利用する際に、子ども1人当たり月額4万円を補助(区市町村が補助を出している場合)。平成28年度の9月補正予算では、利用対象を「保育施設」に限定していたが、今回から「ベビーシッター」などのサービスにも、補助が適用されることとなった。認可外保育施設における事故防止、安全体制強化のため、巡回指導を行う予算も盛り込まれている。

「保育人材の確保というのが、大変頭の痛い問題。その処遇の改善のために、100億円を超える予算を追加した」と小池都知事。平成31年度末までに、待機児童解消を目指すという。

○不妊検査に5万円の補助、私立高校の給付型奨学金も拡大

さらに今回の予算案では、不妊検査費の補助(35歳未満を対象に上限5万円)や、都立高校における給付型奨学金の創設、私立高校における給付型奨学金の拡充など、子どもをうむ前や、成長後の支援も手厚くなっている。

特に私立高校の給付型奨学金に関しては、前年度比で2倍を超える予算を計上し、年収760万円未満の世帯に対して、都内私立高校の平均授業料の額まで支援するという。小池都知事は、「未来をつくる子どもたちに教育機会の格差があってはならない。家庭の経済状況に左右されず、安心して学び続けられる環境を整備したい」と説明に力を込めた。

「一つひとつの政策について、都民のニーズ、利益にかなうものなのかしっかり議論してきた。そこに都民が納得してくれるのか、共感がうまれるのかによって、これらの政策は予算を超える効果が出る」と小池都知事。新年度、どこまでこれらの政策が効果を発揮するのか、期待したい。

(横山茉紀)