国産の木を使い、日本の豊かな森を子々孫々に受け継ぐ

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木材という素材はとても素晴らしいことがわかりました。
 今回はさらに、使用する木は国産のものを使いたいというお話です。森林国の日本人ならでは、そして未来に受け継がせたい森に思いを馳せた深い理由をご紹介します。

日本は世界でも有数の森林国、その現状は

 日本は国土の3分の2が森に覆われた、世界でも有数の森林国です。
 昔から、日本人は森の恩恵を受け、暮らしや産業に活かしてきました。しかし、近年は、外国産の安価な木材が多く輸入されるようになったため、日本の林業は経営が悪化し、森林の手入れも十分になされないまま放置されている例が増えています。

循環させながら継続

 昔から、日本人がせっかく守り続けてきた「植える→育てる→伐る→また植える」という循環が途切れ、森の荒廃が進んでいます。
 木を伐り出せば、森の地面にまで太陽の光が届き、植物の新芽が育ちます。そうして育った木を伐って使い、また植えて育てる。この循環を継続させることが、森と環境を守ることにつながります。

森のために何かしら行動を起こす

 私たち一人ひとりが森のために何かしらの行動を起こせば、それがやがて大きな力となり、日本の森の豊かさを取り戻し、子々孫々に受け継いでいけるはずです。
 日本の森から産出された木材を使って家を建てることに大きな意義を感じています。

子供の健康に良い家

 あるご夫婦が家を新築することになり、「喘息を患っている子供の健康のために、木の家にしよう」と意見がまとまり、住宅展示場へ。
 そこでは、本物の木の家など一棟もなく、鉄骨の上にベニヤ化粧板が貼られたモデルハウスが建ち並んでいるのを見てがっかりしてしまいます。
 その帰り道にたまたま、通り掛かった工務店の施工現場をみることに。
「木の家を建てるなら、木はこうして使うと良い」ということを知ることになりました。

よくある住宅の工事現場の環境は

 私どもの工務店の施工現場にいらして、ご夫婦がまず驚いていらしたのは、現場の空気がとてもクリーンで清々しく感じられたことだったそうです。
 通常、住宅の工事現場には、多種多様な化学物質が含まれる建材やビニールクロス、接着剤、塗料、シロアリ予防の薬剤などが大量に置かれていて、中に一歩入ったとたん、目が痛くなり鼻がツンとしたりするものだからです。
 家が完成してからも、化学物質は空気中に漂い続けます。いわゆる「シックハウス症候群」の症状です。

目が痛くならない、鼻がツンとしない

 
 私どもの工務店が建てる家は、自然の木材を主な材料としていますから。シックハウスの原因となるホルムアルデヒドの濃度が低いといえます。
 工事期間中も、そして完成後にお引き渡しする際にも、機械を用いて濃度を計測していますが、つねに厚生労働省の基準値を下回っています。

床材には無垢の木がおすすめ

 無垢の木は、夏はさらさらとしていてベタつかず、冬はほんのりと温かく、体に優しい感触です。ぜひスリッパをはかずに、素足でその感触をお確かめいただきたいと思います。
 アルダーという木をはじめとして、広葉樹は硬く、木目が上品なので、高級家具に使用されることがよくあります。床材としてもおすすめです。
 桧やスギなどの針葉樹は柔らかくて肌触りの良い床材のひとつです。

キッチンの床

 キッチンの床は汚れやすいので、頻繁に水拭きをするでしょう。合成樹脂の床材だと次第にめくれてきますが、無垢の木材ならば、毎日水拭きをしても問題ありません。

天井は明るい色の木材で

 天井に用いる木材は、床よりも明るい色にすると良いですね。天井が明るいと気分が落ち着くものです。
 また、天井は少し低めにしておくと、部屋がより広く感じられます。部屋の大きさにもよりますが、高い天井は開放感があるようでいて、実は逆に狭く感じさせてしまうことがあるのです。

木の家にマッチする塗り壁

 柱や梁、床に本物の木を使うなら、壁は塗り壁にすることがおすすめです。シラス壁(火山灰)はやや高価ではあるももの、湿気を調整する作用にすぐれ、飽きのこない質感で落ち着きがあり、安心感があります。
 しかも約25年間という長きにわたってメンテンス不要で、何十年経っても深い味わいが感じられます。外壁も室内壁も、シラス壁ならば経年変化がさほどありません。

引き戸

 各部屋の出入口を洋風のドアにするよりも、和のスタイルである「引き戸」にすることをおすすめしたいと思います。木の引き戸や障子の引き戸を、いわゆる「和モダン」の感覚でとりいれてみましょう。シンプルで美しく、現代風な生活スタイルにしっくり馴染みます。
 さらにドアの場合より、省スペースです。

通路

 部屋と部屋をつなぐ通路は、そこを歩いている間に気持ちが切り替わる大切な空間です。室内の天井とは異なる素材を用いて、がらりと雰囲気を変えてみましょう。
 通路の天井をやや低めにしておくと、部屋に入ったとき、より広く感じられます。こういうちょっとしたアイデアをどんどん活かしていきたいものです。

階段

 階段に用いる床材は、1階と2階の床材と印象が近いものを選ぶようにしましょう。そうすることにより、違和感を軽減することができます。
 木の家は、鉄骨の家よりも強く、後々のリフォームや改築・増築もしやすいです。
 また、鉄骨で組んだ家は、長く持たせるためにはメンテナンスが必要で、建てたメーカーでなければ手を入れられません。
 とにかく木の家は健康的で丈夫だということです。

まとめ

 いかがでしたか?
 木の家は健康によく、長持ちをするという理由がわかっていただけたのではないでしょうか。天井を明るい色に、少し低めすると部屋が広く感じられるというのも、参考にしたいですね。

参考書籍『100年安心できる! 「いい家」の建て方』ぱる出版 著者:谷口弘和