2016年は「君の名は。」「シン・ゴジラ」が大ヒット

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 日本映画製作者連盟(映連)の新年記者発表が1月24日、都内のホテルで行われた。2016年の年間興収は2355億8000万円と、前年比108.5%の伸びで興収発表となった2000年以降では最高の数字を記録した。

 観客動員も1億8018万9000人と、1974年以来、42年ぶりに1億8000万人台に回復。1人当たりの入場料金も前年比プラス4円と微増となり、岡田裕介会長は「75年にベータ、76年にVHSが発売されビデオが出てくる前の水準に戻った。目標である2億人に明るい兆しが見えてきた。これは映画自体の魅力だと自負している」と語った。

 その要因については、「昨年のこの席では配信がくるという話をしたが、思ったよりは伸びなかった。いいソフトにはお客さんもお金を払ってくれるし、いい環境で見たいという思いになったんだと思う」と分析。「SNSの急速な変化もあるが、ちゃんとしたソフトを作ればお客さんは来てくれるという自信になった1年だった」と講評した。

 数字を大きく引き上げたのは、現在も公開中の「君の名は。」(興収235億6000万円)、「シン・ゴジラ」(同82億5000万円、共に1月22日現在)の大ヒット。配給の東宝は年間でも854億円と、これまでを100億円以上も更新する新記録を打ち立て、島谷能成社長は「新海誠と庵野秀明という極めて個性的で強力な才能が、持てる力を発揮してドライブしてくれた結果。大きな実りのある1年だったし、観客の皆さんは必ず次を探しているので、新鮮な企画で魅力ある作品を提供していきたい」と話した。

 これに対し、松竹の迫本淳一社長は「『君の名は。』は、アニメの枠を超えたエポックメイキングな作品。挑戦すれば道は開けるという光が差し、我々にとっても勉強になった」、東映の多田憲之社長も「『シン・ゴジラ』は、ゴジラと庵野監督を組みあわせた企画力に感服した」と感想。新海監督による原作小説など関連本が世界で320万部というKADOKAWAの井上伸一郎専務は「ジブリだけではないアニメをファンが新たに発見したのだと思う。これが一過性ではなく、続いていくと思っている」と解説した。