日本人オーナー率いるフィリピンのサッカーチーム「JPヴォルテス」

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 フィリピンでスポーツといえば、バスケットボールが圧倒的人気を誇るが、サッカーも徐々に人気を伸ばしてきている。

 サッカー人口もアマチュアレベルでは徐々に増えつつあり、一般の人に開放されているオープンプレイ(日本で言う個サル的な類)も昨年に比べると非常にたくさんの人が集まりサッカーが盛んになってきていると感じる。最近ではアマチュアの男女を対象としたトレーニング教室やクラブなんかも人気が出始めており、先日Fox Sports Asiaという番組でも特集されたほどだ。

 4-5年前までは、でこぼこの土のグランドであったり、整備のされていない芝なのか雑草の集合体なのか分からないようなところでのサッカーの試合を行わなければならなかった。

 これはアマチュアもプロも同じ状況で、そのような環境で試合も練習も行われていた。しかし今となっては公式サイズではないものもあるものの、人工芝のスタジアムの建設が続々と進み、日本と大して変わらない環境でサッカーができるまでに改善された。今年フィリピンとミャンマーで共同開催されたスズキカップでは、フィリピンはタイ、シンガポール、インドネシアを自国に招き国際試合を行っている。

◆国際大会のホストを務めるまでに成長

 各試合の結果は下記のとおりだ。

VSシンガポール
0-0引き分け

VSインドネシア
2-2引き分け

VSタイ
0-1負け

 そのときの会場となったのがフィリピン国内でNo.1の観客席数(25,000人)を誇る「フィリピンスポーツスタジアム」であり、フィリピンも遂に国際大会のホストを務めることができるまでに成長した。尚、スズキカップの結果としては優勝のタイや、準優勝のインドネシアの傍ら、フィリピンはグループリーグ敗退となっており、ホスト国としては後味の悪い結果となったが、これについてフィリピン代表(通称「アスカルズ」)の監督は下記の通りコメントしている。

「見て分かるとおり、とてもフラストレーションを感じている。我々は一度も勝ち星を挙げることなく、その結果第2ラウンドに進出することができなかった。私が言えることは、選手たちは一生懸命にプレーしできる限りのことを尽くしたが、そこに結果は伴ってこなかったということだけだ。この結果は本当にガッカリさせるものであるが、我々は立ち止まらずに気持ちを切り替え、次に備えなければならない」

◆「ホームなのにアウェイになる」辛酸

 2010年に遡るが、フィリピンがホーム、インドネシアをアウェイとして国際試合を行う機会があったが、当時フィリピンには数万の観客を収容できるスタジアムがなく、ジャカルタ遠征を余儀なくされた。そこで9万人の熱狂的なインドネシアサポーターの前で圧倒的なアウェイ環境の下試合が行われたのである。

 まだまだフィリピンでのサッカー熱は多少火がついた程度で、観客を100-200人集めるのが厳しいというのが現状であるが、フィリピン政府は他国と肩を並べるべくワールドクラスのスタジアム(7万5千人収容)建設を提案している。

 予算は3億円ペソ、およそ7億1500万円である。これにより更なるサッカーファン・選手が増え、ユース年代のサッカー選手に夢と希望を与えるという狙いがあるとのことだ。私見を述べれば、多くのスタジアムを作ってサッカーファン・選手が増えるのであれば、ここ4-5年でスタジアムを建設しサッカー環境が改善されたにもかかわらず自国プロリーグ「United Football League」(UFL)のクラブが徐々に減っていっているのはなぜだろうかと疑問に思う。フィリピンでのサッカー人気を向上させるにはやはりUFLが牽引する必要があるだろう。

◆チーム減少の背景には財政難