By Lisa Williams

2017年1月22日、中国当局は政府によって許可されていないインターネット通信を厳重に取り締まる方針を発表しました。この取り締まりには、中国の有名なネット規制「金盾」または「Great Firewall」の網を回避して自由なネット接続を可能にしていたVPN(仮想プライベートネットワーク)も含まれており、中国での自由なネット環境はさらに厳しくなります。

China tightens Great Firewall by declaring unauthorised VPN services illegal | South China Morning Post

http://www.scmp.com/news/china/policies-politics/article/2064587/chinas-move-clean-vpns-and-strengthen-great-firewall

Forget Xi’s ‘defense’ of globalization. China just fortified the Great Firewall. - The Washington Post

https://www.washingtonpost.com/news/worldviews/wp/2017/01/23/forget-xis-defense-of-globalization-china-just-fortified-the-great-firewall/?utm_term=.5dc31fa8d445

China just made VPNs illegal

https://www.engadget.com/2017/01/23/china-vpn-illegal-internet-censorship-government-approval/

中国の情報通信分野の省庁である工業情報化部は22日、「中国におけるインターネット接続サービスの市場が乱雑に開発されている兆候があり、緊急の規制と管理が必要」として、政府の承認を受けていない接続サービスを取り締まるキャンペーンを実施することを発表しました。この措置は即日開始され、2018年3月31日までの14か月にわたって実施されることになっています。

この措置によって打撃を受けるのが、VPN接続サービスです。中国では国外とのネット接続が厳しく規制されており、世界の主要1000サイトのうち、GoogleやYouTube、Facebook、Twitterなどを含む135のサイトにアクセスできないようになっています。この状態を回避するために提供されていたのがVPN接続サービスで、現地人はもとより、中国に住む外国人が自由なネットへのアクセスを求めてサービスを利用しています。

2014年のデータでは、中国はベトナム、インドネシアに次いで世界で3番目にVPN利用率が高い国となっています。

匿名性の高いVPNの利用者が世界で最も多い国はどこなのか? - GIGAZINE



中国における、インターネット利用者数に対するVPNユーザー数の割合は20%と、ベトナムとインドネシアの22%を下回っています。しかし、巨大な人口を持つ中国のため、実際の利用者数は9300万人にのぼっています。



この措置により、政府の規制を回避する「壁越え」と呼ばれる行為は壊滅的なダメージを受けそう。また、中国に住む日本人の間にも波紋は広がります。中国でGoogle、Facebook、Twitterなどの海外サイトを利用するにはVPNサービスの利用が一般的なのですが、今回の措置によって自由なアクセスが厳しく制限されることになると見られています。

中国がネット規制回避のVPN全面禁止へ、中国在住日本人への影... - Record China

http://www.recordchina.co.jp/a161762.html

日本では考えにくい政府によるネット規制ですが、実際にはロシアやエジプト、キューバ、トルコなどのように、ことあるごとにネットの接続が遮断される国は多く存在しており、世界の3分の2のネットユーザーは規制がかかったインターネットを利用しているというデータも。日本では当たり前のように使えているインターネットですが、実は世界で見ると貴重な存在であることが実感できます。

世界中のインターネットユーザーの3分の2は政府の検閲の中で生きている - GIGAZINE