「カルテット」の脚本はアラサー・アラフォーの心をわし掴み!【火曜ドラマ】

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【スナイパー小林の2017冬ドラマ評 火曜編】

 2017年の冬ドラマが始まった。今回の火曜放送のドラマは、骨太なストーリーが揃った印象。「嘘の戦争(フジテレビ・関西テレビ)」は前作の「銭の戦争」に引き続きハードなストーリー。「カルテット(TBS)」は出演者のラインアップだけでドキドキさせてくれる。さあ、いざ、テレビの前へ!

◆SMAPってすごいな

●嘘の戦争
フジテレビ・関西テレビ 火曜21時〜
出演:草なぎ剛、藤木直人

 詐欺師の一ノ瀬浩一(草なぎ剛)が拠点にしていたタイから日本に帰国した。目的は幼い頃、自分の家族を目の前で殺した事件の真犯人へ復讐するためだ。犯人として標的にしたのは、ニシナコーポレーションの会長。家族経営をする仁科家の家族に次々と近づき、事件の真相に迫っていく。

 前作となった「銭の戦争」の面白さをまったく裏切らなかったのが第一印象だ。SMAP解散騒動でまだ渦中にいる草なぎくんが主演とあって注目度が高かったのか、2回の放送を終えて視聴率は11.8%。次から次へと偶然を装って、いつの間にか他人の人生の中に入り込んでいく詐欺師の怖さにリアリティがあり、スピーディーな展開が痛快だ。

 今まで水原希子が艶っぽい役をやることに個人的に説得力を感じなかったのだけど、草なぎくんの演技の吸引力がスゴいのか、彼女の演技がぐんとレベルアップしているし、山本美月の可愛さもちゃんと光っている。これ昔、木村佳乃が「協奏曲(TBS/1996年)」でキムタクと共演した途端にキレイになって、ブレイクしていったことと重なるような。

 SMAPってすごいな……。復活しないかな……。

◆奏でられてゆく、人の本音

●カルテット
TBS 火曜22時〜
出演:松たか子、満島ひかり

 偶然、カラオケボックスで出会った売れない演奏者の4人。第一ヴァイオリン奏者で主婦の巻真紀(松たか子)、チェリストで無職の世吹すずめ(満島ひかり)。そしてヴィオラ奏者で美容院に勤める家森諭高(高橋一生)、第二ヴァイオリン奏者で会社員の別府司(松田龍平)。各々に嘘を抱えた男女が、軽井沢の別荘で共同生活を送ることになる。

 アラフォー世代には「東京ラブストーリー(フジテレビ/1991)」、アラサー世代には「最高の離婚(フジテレビ/2013)」の脚本家・坂元裕二さんが創るストーリーはやはり天晴れだ。

 唐揚げにレモンを絞るのかどうかで人間性を浮かび上げ、画びょうを壁に刺すか刺さないかでお家柄を感じさせるという演出。「夫さん」「みぞみぞする」といった独特の言い回し。その合間に、「人生には3つの坂がある、上り坂、下り坂、まさか」といった刺さるセリフが流れてくる。

 たった60分間にどれだけのギミックが仕掛けてあるのかと思うと、次週の放送が楽しみ。

 エンディングの主題歌を歌うのも上記の4人。アナ雪の松たか子に、元Folder5の満島ひかりとくれば、もう歌声は間違いなし。

<TEXT/スナイパー小林>
【スナイパー小林 プロフィール】
ドラマ解説、芸能、恋愛、カルチャー、美容・健康ネタ好きのライターであり、編集者であり。執筆や編集を手がけた媒体は100冊以上。約20年以上ドラマをこよなく愛し、ついには趣味が仕事になった幸せ者のアラフォー。Twitter:@hisano_k