現地ではいまだ捜索が難航(出典:http://www.independent.co.uk)

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今月18日にイタリア中部ペスカーラ県のリゾートホテルを襲った雪崩。がれきの下から2日後に救助された女性が、過酷な環境でいかに生き延びたかを伊紙『Corriere della Sera』に語った。

ファリンドラ村近郊のホテル・リゴピアノ(Hotel Rigopiano)で18日に起きた雪崩は、時速100キロ、雪の重さ12トンと推定されており、現在も捜索は難航している。これまでに11名が救出されているが、雪崩から58時間後に救助された22歳の女性ジョルジア・ガラッシさん(Giorgia Galassi)が、雪崩発生から救出されるまでの様子を語った。『Corriere della Sera』など複数のメディアが伝えている。

ジョルジアさんによると雪崩が起こった時、その日相次いだ地震の避難のために多くの宿泊客がホテル1階のロビーに集まっており、彼女もフィアンセと一緒にソファに座っていたという。壮絶な体験をしたジョルジアさんの言葉をいくつか紹介したい。

「全てが崩れ落ちてきて、何が起こったかわかりませんでした。あたりは真っ暗で何も聞こえず、まるでホテルが移動して地球の奥深くに埋められてしまったかのようでした。」

「近くにいた人たちは携帯電話の灯りを頼りに、離れ離れになった人を探していました。子供たちも泣き叫ぶことなくじっと耐えているのがわかりました。」

「私たちのグループを支えてくれたのはフィアンセでした。彼はきっと助かると信じ、私たちを元気づけるために鼻歌を歌ってくれました。私は何度涙を流したことか…。」

「がれきの下で唯一口にしたのは雪と氷でした。他には何もなかった…。でもこれで生き延びることができたのです。」

いま何時なのか、時間さえもわからなくなってしまったというジョルジアさんだが、20日朝に重機の音と人の声で救助隊が近くにいることに気が付いた。そして58時間後の20日午前11時、無事に救出された。

この事故で今も23名が行方不明となっているが、生存者の発見は困難を極めている。

出典:http://www.independent.co.uk
(TechinsightJapan編集部 A.C.)