融点が29.8度という金属「ガリウム」は、アルミニウムや銀といった金属をもろくさせる作用があります。これを確かめるため、金属バットにガリウムをかけて手で握りつぶしてしまうという実験が行われ、その様子がYouTubeで公開されています。

Gallium Induced Structural Failure of an Aluminum Baseball Bat - YouTube

用意したのは、アルミ製の金属バット。



当然ながら、金属バットは何もしてない状態で力を入れて握ってもびくともしません。



まずは、やすりで表面の塗料を削っていきます。これは、液体のガリウムが塗装の下にあるアルミニウム部分に染みこみやすくするため。



表面の塗料を削ったら、ホットプレートにのせたビーカーに金属バットをセット。



そこに液体のガリウムを注ぎ入れます。ガリウムは融点が29.76度と低くなっており、少し温めれば簡単に融解するとのこと。



ガリウムを入れたら、ガリウムが固まってしまわないようにホットプレートを70度にセットして2日間ほど放置します。



2日後に金属バットを取り出します。ビーカーの中にガリウムはほとんど残っておらず、大部分が金属バットに染みこんだ模様。



ガリウムから取り出した金属バットは、すでに穴や亀裂が入って破損した状態です。



金属バットを手で握ると、いとも簡単にバリバリと崩れていきます。



ガリウムに漬かっていた先端部分だけでなく、金属バットの胴体部分もバリバリと握りつぶすことが可能。





しかしながら、バットの根元に近づくと、ガリウムが染みこんでいないためか、固いままでした。



アルミニウムは多数の微小な結晶粒で構成されている多結晶体。このアルミニウム多結晶体を構成する結晶粒同士の間にある結晶粒界という部分にガリウムが染みこんでいき、結晶粒界の強度を低下させもろくさせるそうです。