顔だけじゃない!お尻や背中にできる「ニキビ」はどうして?

写真拡大


執筆:青井 梨花(助産師・看護師)
医療監修:株式会社とらうべ


お尻や背中にニキビができたことはありますか?

気になる人は、お肌の露出の少ないこの季節にこそ、予防・対策を始めましょう。

薄着の季節に備えるために、まずは原因について詳しくみていきましょう。

お尻や背中のニキビ、どうしてできるの?

毛穴には、皮脂腺と汗腺があります。


それぞれ皮脂と汗を分泌していますが、さまざまな原因で皮脂の排泄が滞ると内部に皮脂が溜まり、つまることがあります。

もともと毛穴にいる「アクネ菌」という常在菌は、そんな皮脂の溜まった酸素の少ない環境が大好き。アクネ菌が増えるとその部位に炎症を起こし、赤くブツブツとしたニキビや、膿がたまったニキビを引き起こすのです。

このようにニキビは皮脂分泌が盛んなところにできやすく、カラダの部位としては顔や胸元がポピュラーですが、実は背中やお尻も皮脂や汗が多く分泌されニキビができやすい場所なのです。

では、なぜ毛穴がつまってしまうのでしょうか。

ニキビの原因となる毛穴がつまる2つの理由

その1:皮脂分泌が過剰なため


皮脂分泌が多いと、狭い毛穴から充分に皮脂が排出されません。すると皮脂が毛穴内部に溜まってしまい、トラブルを引き起こす原因となります。

皮脂分泌が過剰になる要因として、ストレスがあります。

ストレスを強く感じると自律神経に影響し、皮脂の分泌を促すはたらきのアドレナリンが分泌されます。

またストレスは男性ホルモンの分泌を促すコルチゾールというステロイドホルモンを分泌させます。男性ホルモンは女性にも分泌されますが、男性ホルモンが多く分泌されることで皮脂分泌が盛んになり、また角質を厚くする作用があるのです。

その2:角化異常が起きているため


お肌では新しい細胞がつくられるたび、古い角質細胞が垢となってはがれ落ちるといったことが一定の周期でおこなわれています。

さまざまな理由でこの周期が乱れると、古い角質細胞がはがれず溜まってしまうため、肌表面が厚く硬くなっていく「角化異常」が起きます。

肌表面が厚くなることで毛穴の入口が狭くなり、その部分に皮脂や古い角質がたまることで、毛穴がつまってしまうのです。

お尻はとくに座るときに体重を支えていますから、当然肌への刺激もあり、角化異常が起きやすい場所。

加えてムレやすい箇所でもあるので、肌の清潔を保ちにくいこともニキビができやすい要因です。

お尻や背中のニキビ、その予防と対策とは?

ニキビができ、悪化させる要因としてストレス、生活習慣の乱れがあげられます。

適度にストレスを発散することで、生活習慣の乱れも改善されることもあるでしょう。

また角化異常を起こす要因として、乾燥や紫外線の影響によってお肌を守るバリア機能の低下もあげられます。背中やお尻も意外と乾燥することで皮脂コントロールが乱れることもありますから、保湿を心がけましょう。

そして肌への刺激をできるだけ少なくすることも予防のひとつです。

下着の素材を刺激の少ないものにする、洗剤や柔軟剤も肌にやさしいものを選ぶ、肌に触れるものの清潔を心がけるなどしてみましょう。

意外と見落としがちなのは、お風呂のとき。

シャンプーやコンディショナーをすすいだ際、背中までしっかり流さず、成分が残っていて悪化させてしまうことがあります。ボディソープもふくめ、洗い残しのないようにしましょう。

そのニキビ、本当にニキビ!?

以前は、軽症であれば市販のニキビ用化粧品やスキンケアで対応することが多かったニキビ。

最近では治療法が進んで、医師間での治療のガイドラインも整い早期から治療できるようになりました。

間違ったスキンケアでかえって悪化させてしまうこともありますし、ニキビかと思いこみ「そのうち治るだろう」と思っていたら、たとえば粉瘤(ふんりゅう)など、実はちがう皮膚疾患だった、ということもあります。

また根本的な原因のひとつとして、ホルモン異常から起因している場合もあります。

セルフケアをしてもなかなか治らない時には、一度、皮膚科を受診して診てもらいましょう。


<執筆者プロフィール>
青井 梨花(あおい・りか)
助産師・看護師・タッチケアトレーナー
株式会社 とらうべ 社員。病院や地域の保健センターなど、さまざまな機関での勤務経験があるベテラン助産師。
現在は、育児やカラダの悩みを抱える女性たちの相談に応じている。プライベートでは一児の母。


<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供