潤沢な資金と国外からの関心で急成長が見込まれるインドサッカー界

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 人口12億人を超える大国インド。

 近年IT都市として世界的に有名になってきているが、その生活はまだまだ昔と変わらない生活をしている人が多い。

 主食はカレー、道路には牛が歩き、オートリキシャーと呼ばれる3輪車が走っている。そして圧倒的に人気のスポーツはクリケットだ。いたるところで少年たちがクリケットをし、テレビ放送もクリケットばかりだ。

 しかし、2009年にインド初のプロサッカーリーグが発足され、2014年にはインドスーパーリーグが開幕。プレミアリーグやスペインリーグの放送も始まり、一気にサッカーが人気スポーツとなった。デルピエロやロベルト・カルロスといった往年のスーパースターもインドでプレーをし注目を浴びている。今後、アジアだけでなく世界で注目されるサッカー市場に成長してくだろう。

 2016年、インドサッカー界はまた一段と進化をした。

 Iリーグ所属ベンガルールFCのインド史上初となるAFCカップ決勝進出、ロナウジーニョやライアン・ギグスなどスター選手たちを召集したプレミア・フットサルの開幕、インド人初となるラ・リーガプレーヤーの登場、FIFAランキングも2015年3月の173位から大きく順位を上げて2016年12月には135位となった。

◆ボリウッド界、クリケット界などから強力な投資家の支援

 もちろんインドスーパーリーグも今まで以上の盛り上がりを見せた。2016年は日本人プレーヤーも登場し活躍した。マーキープレーヤーには元セレッソ大阪のディエゴ・フォルランも選ばれ、リーグを盛り上げた。

 インドサッカー市場が注目され始めた理由には大きく2つある。1つはインド富裕層による潤沢な資金源。2つめは、国内リーグのレベルが上がり、アジアの大会でも決勝に進出できるほどの技術力をつけたということだろう。

 まず、1つ目のインドの富裕層による潤沢な資金源だが、インドスーパーリーグやプレミア・フットサルというバブリーな大会として顕著に現れている。

 両リーグの資金源としてビジネス界、ボリウッド映画界、クリケット界からと強力な投資家が名を連ねているのだ。そのため、世界各国から有名選手たちをインドに召集することが容易になっている。

 プレミア・フットサルではロナウジーニョ、ギグスに加え、ミチェル・サルガド、エルナン・クレスポ、ポール・スコールズ、カフー、ファルカンという世界的スター選手がインドでプレーすることになった。

 わずか10日間の大会であったが、テレビ中継も好調でインドのみならず、世界中にファンを増やした。サッカーファンなら誰でも聞いたことがある選手たちなので、広告効果も高く、シーズン2の開催も決定し、デイビッド・ベッカムやカカの参戦も噂されている。ガレス・ベイルやネイマール、ジネディーヌ・ジダン、クリスティアーノ・ロナウドも大会を支援している。

◆世界有数の外国人プレイヤーが国内に駐留

 2つ目の国内サッカーのレベルアップに目を移すと、AFCカップで初の決勝進出を果たしたベンガルールFCの存在が大きい。

 同大会で決勝戦こそ惜しくも負けてしまったが、インドのクラブチームがアジアの各国クラブとも同等、またはそれ以上に戦うことができるという印象を強く残した。

 ベンガルールFCはインドスーパーリーグには所属しておらず、インドで初めてプロリーグとして設立されたIリーグに所属するチームだ。インドのリーグとしては、インドスーパーリーグのことがよくメディアに取り上げられているが、Iリーグは世界的に有名な選手も所属しておらず、技術力も低いイメージが強い。 しかし、なぜ近年、Iリーグもレベルが上がり始めたのか。

 それは、Iリーグとインドスーパーリーグの開催時期が異なり、Iリーグに所属している選手がインドスーパーリーグにも所属できるため、世界中から集められたレベルの高い選手とのプレー経験ができるからだ。