静岡県三島市の市民参加型プロジェクトの一環として製作された

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 佐藤仁美が主演し、中西美帆が共演した映画「惑う After the Rain」が1月21日、有楽町スバル座で公開され、2人をはじめ小市慢太郎、宮崎美子、小林且弥、藤田弓子、林弘樹監督が舞台挨拶に出席した。

 北野武や黒沢清のもとで助監督として活躍した、林監督の長編第5作。結婚式を間近に控えたいずみ(佐藤)、シングルマザーとなった妹のかえで(中西)を通じて、日本の家族制度の光と闇を描く。

 今作は、静岡県三島市の市民参加型プロジェクトの一環として製作。地元の人々と交流する機会が多かったそうで、小林は「三島の方たちと飲みに行くことも多かったですが、僕よりも、仁美さんのほうが多かったでしょうね。僕が三島に行くたびに、仁美さんがいる店に連行されていました」と暴露。続けて「僕と仁美さんがよく行っていたバーが、その後2号店を出していました。僕たちが行くから、儲かったんでしょうか。この映画は町おこしが目的です。その意味で、ひとつ結果を出しています」と明かすと、佐藤は大笑いしていた。

 また、佐藤は2004年公開の「稲妻ルーシー」以来、約13年ぶりの映画主演。家族を支えるしっかり者の長女・いずみ役だが、「私とは真逆の役。やりやすかったと言えば、やりやすかったし、自分にないものを演じればいいので、楽しかったです」とひょうひょうと話す。一方、奔放な妹・かえでに扮した中西は「実生活では長女。妹と弟が身勝手だと感じることもたくさんあります」としたうえで、「この映画を通じて、それは姉としてのフィルターを通した見方だと思い、反省しました。今後は寛大な気持ちで接しようと思います」と語り客席を沸かせた。

 さらにこの日は、製作の中心となった「NPO法人みしまびと」の面々が、登壇陣に花束を贈呈。中西は瞳に感激の涙を浮かべ、佐藤は「林監督とは3度目の仕事。そのたびに、『今は家族のことを考える時期だ』と思うんです。そして何度かこの映画を見ていると、『今の自分が居るのは周りの人のおかげだ』と感謝するんです。皆さんも、そう思ってくれればいいなと思います」と感謝しきりだった。