新背番号を公開したアストロズ・青木宣親【写真:編集部】

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「こだわりはなくなった」背番号、それでも迷わず「3」を選択

 今季からアストロズでプレーする青木宣親外野手が21日、新背番号「3」をサプライズ発表した。青木といえば、ヤクルト時代に「23」と「1」を着け、メジャー移籍後は「1」「7」「8」とそれぞれのチームで着用。「多くのチームでプレーして、いろんな番号を着けていくうちに日本にいた時のような、こだわりはなくなった」というが、メジャー5球団目となる今回は、特別な思いが込められていたという。

「松井稼頭央さんがヒューストンで着けていた番号。大好きな先輩なので着けてみたいと思った。いい番号をもらったので、これを着て、ワールドシリーズで優勝できるように頑張りたい」

 都内で行われたMLBジャパン主催の野球教室で背番号入りのユニホームを手にした青木は第一声、こう言った。現在楽天に在籍する松井稼は04年から7シーズン、メジャーでプレーし、最後の3シーズン在籍していたアストロズで着けていたのが、背番号3。空き番号の中から迷わず、選択した。

 ただ、憧れがあっただけではない。理由があった。6歳年上の先輩との、意外にも深い縁だ。

松井稼頭央と同じアストロズで達成目指す偉業への思いとは

「自主トレでたまにお会いすることもあるし、(松井の)トレーナーもまだヒューストンにいる。それに自分がメジャーに行った時、稼頭央さんがメジャーで練習していたボールをもらったりした」といい「3番を着けるのも縁ですね」と感慨深げに話した。

 背番号3について「稼頭央さんはもちろん、長嶋茂雄さんだったり、ベーブ・ルースだったり(偉大な選手が着けた)いい番号だと思う」と語った青木。新たな番号を背にして、見据えるのは大記録と世界一だ。

 現在、日米通算1965安打。2000本安打の大台まで、あと35本と迫っている。「あと35本なので、絶対にクリアする数字。まだ自分ももっともっとプレーしたいし、打ちたいと思っている」と通過点であることを強調した。

 さらに、3月の第4回WBCの侍ジャパンに日本人メジャーリーガーで唯一選ばれている35歳は「とにかく一日一日、やっていくこと。最後にワールドシリーズで優勝することを目標として1年間、頑張っていきたい」と決意を口にした。

 ちなみに、松井稼頭央が日米通算2000本安打を達成したのも、09年のアストロズ時代。これまた不思議な縁に、背中を「3」を押され青木は、偉業への道を突き進んでいく。