<暴徒化したのはごく一部、多くは平和的なデモ参加者だった。警官は、閃光弾や唐辛子スプレーで応じた>

 新しい大統領を迎える式典で祝賀ムードにあふれる国会議事堂からはほとんど聞こえなかったが、街中ではドナルド・トランプが新しい大統領になるのは認めらないとするデモ参加者と警官の間で、一部激しい衝突が起こった。ネットにはまるで暴動のような動画があふれた。確かに投石や放火などの破壊行為もあったが、多くは平和的だったようだ。

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 宣誓式を待つ首都ワシントンのオフィス街では、デモ隊の一部が飲食店や銀行の窓ガラスを割るなど暴徒化し、警官隊と衝突する事態に発展した。午後2時過ぎに宣誓式が終わってしばらく経つと、デモ隊は大企業のオフィスやロビイストの拠点が集中するKストリートに集結。機動服に身を包んだ警察が閃光弾を撃ち込み、群衆をじりじりと後退させた。黒い服を着て黒い覆面をした数十人のデモ隊は、警官隊に対抗するためごみ箱や公園のベンチを倒し、道の真ん中に引きずり出して道路を塞いだ。上空に旋回するヘリコプターを妨害しようと、看板やごみ箱を燃やして黒煙を上げた者もいた。

暴徒を叱る声も

 実際に暴徒化して大混乱を引き起こしたのはごく一部だった。現場にいた数百人のデモ隊は、暴徒化した集団の周囲を囲むようにして様子を眺めたり、動画を撮ったりしていた。時折声をそろえて反トランプを叫んだが、閃光弾が発射されると逃げ惑い散り散りになった。バス停の掲示板を壊している2人の男に、誰かが「バスに乗るのは労働者なんだから止めろ」と怒鳴って制止した。

 Kストリートの衝突現場から数百メートルほど離れたマクファーソン・スクエアにも、数百人規模のデモ隊が詰めかけ、トランプと新政権を痛烈に批判する反トランプ派の演説に耳を傾けた。


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 首都警察の署長代理ピーター・ニューシャムは、夕方記者会見を開き、マクドナルドやスターバックスなどの店舗の窓ガラスを割ったり車両を破壊したりするなどして217人が逮捕されたと語った。警察に対する投石も行い、警官6人が軽傷を負った。メンバーの多くがハンマーを持った数百人規模の集団を退散させるため、警察は唐辛子スプレーを使用したという。20日の午後にKストリートで警官隊が閃光弾を使用したとされる報告については、部内で確認中とした。当初、警察はデモ隊が催涙弾を使用した可能性を指摘していたが、発射場所や撃ち込まれた方向、裏付けとなる複数の報道から、デモ隊ではなく警官隊の方が使用したのは明らかのようだ。警察は日没後も複数の抗議グループの監視を継続中としたうえで、ニューシャムは「長い1日になりそうだ」と言った。

エミリー・カデイ