公開初日を迎え感激

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 故新藤兼人監督の孫でもある新藤風監督が11年ぶりにメガホンをとった長編監督作「島々清しゃ(しまじまかいしゃ)」が1月21日、全国16館で公開され、新藤監督をはじめ、ダブル主演した安藤サクラと伊東蒼ちゃん、共演の山田真歩、渋川清彦が東京・テアトルで舞台挨拶を行った。

 沖縄・慶良間諸島を舞台に、耳が良すぎるために少しの音のズレも気になり、そのせいで変わり者扱いされている少女うみ(蒼ちゃん)と、東京から沖縄へやってきたバイオリニスト・祐子(安藤)の交流を描く。

 この日は、立ち見客も出るほどの盛況ぶり。拍手と歓声で迎えらえた蒼ちゃんは、登場するなり「今日は寒いなかお越しくださり……」と大粒の涙。安藤に肩を抱かれながら、「私は『島々清しゃ』でうみちゃんを演じなかったら、沖縄のことも詳しく知らなかったし、沖縄民謡のことも知らなかったと思います。うみちゃんをやって、沖縄のこと、沖縄民謡のことがすごく好きになりました。皆さんに沖縄に行きたいなとか、沖縄民謡を聞いてみようって思ってもらえたら嬉しいです」と懸命に言葉を絞り出した。

 蒼ちゃんを見守っていた安藤も、「もらい泣きしちゃいそう」と目を潤ませ、「入った瞬間に、皆さんが温かく、こんなにたくさんいらしてくださって。スタッフもキャストもみんなそうなのですが、島でいろんなものをいただいた。それが宝物みたいな塊になって、自分たちの中にある。それが映画にも映っている。それを見ていただけるというのが……嬉しい」と感無量の面持ちで語った。

 さらに新藤監督も、「こんなにたくさんの方に来ていただいて嬉しいです。私も蒼ちゃんに……」と感極り、声をふるわせる。「いろいろあって、やっと11年ぶりにこの映画を撮った。蒼ちゃんをはじめ、サクラちゃん、真歩ちゃん、渋川さん、島の子どもたち、大人も子供もみんな頑張っていました。見てくださる方を含め、たくさんの方に支えられて、今ここに立てていることを幸せに思います」と本作に関わった全ての人への感謝を述べた。

 終盤には、安藤が「私が島で聞いた音、見た色、肌で感じた風、全部がすごく深いところに残ってる。それが映画にもしっかり残っていて、劇場でそれを感じるって贅沢だし、映画じゃなきゃこんなダイレクトに伝えられないと思う。是非劇場で、五感で感じてほしい映画だなと思っています。この映画を劇場で見たら、新宿で悪いことしてる人も減るんじゃないかなと思っています(笑)」と熱心にアピールすると、場内は再び温かな拍手に包まれた。