中国は自国を中心とした経済圏の確立に向けて「一帯一路」と呼ばれる戦略を推進している。一帯一路の「一帯」は、中国から中央アジアを経て、ヨーロッパに至る「シルクロード経済ベルト」を意味し、「一路」は中国から南シナ海を経てインド洋やアフリカを結ぶ「21世紀海上シルクロード」を意味する。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国は自国を中心とした経済圏の確立に向けて「一帯一路」と呼ばれる戦略を推進している。一帯一路の「一帯」は、中国から中央アジアを経て、ヨーロッパに至る「シルクロード経済ベルト」を意味し、「一路」は中国から南シナ海を経てインド洋やアフリカを結ぶ「21世紀海上シルクロード」を意味する。

 中国が日本と激しく争っている高速鉄道の輸出も「一帯一路」戦略の一環とされ、中国は自国と各国を高速鉄道で結ぶことで、中国の経済的な影響力を拡大していきたい考えだが、中国メディアの参考消息は19日、ロシアメディアがこのほど「中国は高速鉄道で世界を包囲し始めている」と伝えたことを紹介した。

 記事はまず、中国企業が2014年10月に米ボストンの地下鉄車両生産を受注したことを紹介しつつ、これは「品質が悪いという中国製品に対する偏見を打ち破るもの」であり、米国の運輸当局と契約を交わしたことは「中国の鉄道製品が世界に向けて輸出するうえでの大きな後ろ盾」になると伝えた。

 さらに、中国はすでにアフリカ諸国やブラジルで鉄道インフラの整備を請け負っているほか、タイ、インド、ケニアなどでも車両の納入計画があることを紹介。鉄道技術の高さを背景に、中国は世界各国で鉄道インフラの整備を行い、鉄道や高速鉄道を以って各国を「包囲」し始めていると伝えた。

 記事が指摘しているとおり、中国が鉄道インフラを世界中に輸出し、高速鉄道で世界を結ぼうとしているのは事実であり、中国にとっては経済的利益だけが目的ではなく、国家戦略にかかわるも事業となっている。だが、日本も近年インドやタイでの高速鉄道プロジェクトの受注を決定的としており、中国は簡単に世界を包囲できない状況といえよう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)