老後のための貯蓄は、毎月一定の収入があるフルタイムの仕事をしていても、難しいものです。しかしフリーランサーや、スモールビジネスの経営者、業務委託で働く人などはいったいどうすればいいのでしょう? 毎月の収入が一定していないため、老後のための十分な蓄えなど、至難の業に思われます。

ある月は大金を稼いでも、翌月は雀の涙ほど......などということもあります。支出のパターンも一定でないため、老後貯金が難しいのです。

また、個人事業主だと、給与のたびに会社が自動的に一定額を積み立ててくれる、401kのような確定拠出年金制度を利用することもできません(個人型401kプランはあります)。しかし幸いなことに、一定収入がなくても、十分な老後の蓄えをすることは可能です。できるかできないかは、老後の計画をしっかり立て、そのために毎月いくら貯金する必要があるのか計算するか否かにかかっています。

自営業者、個人事業主が、老後の蓄えを始めるための3つのステップを以下にまとめました。

1. 退職時期を現実的に考える


フリーランサーや業務委託契約者はよく、必要に応じて働き続けると言います。しかし、そのような態度は現実的ではありません。

「フリーランスだって、他の人とまったく同じです」と言うのは、ニューヨークのニュースクール・フォー・ソーシャルリサーチの経済学部のシンクタンク、Schwartz Center for Economic Policy Analysisを率いる経済学者、 Teresa Ghilarducci氏です。「あとどのくらい働けるのか、快適な老後を楽しむためにはいくら必要なのかを現実的に考えなければなりません」る必要があります。


自営だからといって永遠に働けるわけではない理由

『How to Retire with Enough Money(十分に貯めてリタイアする方法)』の著者でもあるGhilarducci氏は、たとえ自営でも、65歳前後に退職することを想定して貯蓄すべきだと言っています。もっと長く働く気があったとしても、この年齢を過ぎた人に仕事を依頼する人がいるという保証はないと言います。

「パートタイムで働き続けるつもりでも、労働市場はこの先大きく変わっていきますし、年齢差別は深刻な問題です。したがって、自分の予定どおりに働き続けることはできないかもしれないのです」

つまり、いつまでも働けるつもりで老後貯蓄を先延ばしすることはできないということです。


2. 老後貯蓄の遅れを取り戻す


老後のために十分なお金を貯めたければ、大まかに言って、30代で年収の10%、40代で12%、50代では40%を貯金する必要があります。

収入が一定していないので、今までそれができていないという人は、今から老後貯蓄用の銀行口座にお金を入れ始めましょう。

高齢なのに、十分なお金を貯めていないという人は、自分の過ちに思い悩まないでください、と言うのは、ミシガン州ランシングのFinancial Independents社社長、Kathy Colby 氏です。過去を悔やんでも仕方ありません。今からでも、できるだけの額を貯金してください。毎月の支出を見直し、不必要な支出をなくしましょう。

「今までやらなかったことにくよくよしても仕方ありません。貯蓄は早くから始めて頻繁に、とよく言いますが、できなかった人にそう言っても遅いのです」とコルビー氏は言います。


3. 多めの緊急用資金を貯める


Palisades Hudson Financial Groupアトランタ支店でポートフォリオマネジャーとして働く、認定ファイナンシャルプランナーのReKeithen Miller氏は、収入が一定でない人は、多めの資金を貯めることが重要だと言います。緊急時や困窮時のセーフティネットにするためです。


フリーランサーや会社経営者にはどれくらいの緊急用資金が必要か

いったん、緊急用のまとまった資金が貯まれば、収入が少なくて困ってもなんとかやっていけるので、老後のための節約や貯金にさほどあくせくする必要はなくなります。

「緊急用の資金は、一般に毎月の支出の3〜6カ月分と言われますが、私は、9〜12カ月分の緊急用資金を用意することを勧めます。収入がない時期を乗り越えるのに使うためです」とミラー氏は言います。


Guide to Saving for Retirement When You're Self-Employed or Freelance | MoneyRates.com

Dan Rafter(原文/訳:和田美樹)