堅実女子のお悩みに、弁護士・柳原桑子先生が答える本連載。今回の相談者は田中香苗さん(仮名・27歳・アパレル関連会社勤務)です。

「私に片思いしている大学の後輩がいます。彼は5年くらい私のことを好きらしいのですが、私ははっきりと断っています。彼は外見は悪くないし、勤務先も安定していますが、自分のことしか考えておらず、自分が思うように人が動かないとイラっとするタイプだからです。

彼が元彼女と一緒にいるときに、彼がくしゃみをしたのですが、彼女がティッシュペーパーを持っていなかったんです。そしたら、“ティッシュがないってありえないんだけど! 女失格”と言うなど、こういう面があるため私は彼のことが大嫌いになりました。

しかし、私が彼を嫌うほど、彼は私にちょっかいを出してきます。先日、ラインをブロックしたら、ネットストーカーを開始。ウチの会社のホームページから私あてのメールを送ってきました。(内容は大学の後輩としての時候のあいさつでした)

あまりにも腹が立ち、Facebookほか、SNSをブロック。すると、私の興味を引きたいのか、私の誕生日を使い勝手に相性占いをして、その結果が「最高だった」とみんなに言いふらしているようです。

その後、サークルの飲み会があり、デートの誘いを何回か断ったら、私を逆恨み。呪い殺すべく、おまじないなどをしていると、友人から聞きました。

後輩は、直接私の家に来ることはしないのですが、不気味です。それに呪われているから体調も悪くなったような気がします。

この場合、どのように解決すればいいのでしょうか。もともと彼と私の関係は薄く、思い出もないし、消去する写真さえもありません。しかし、強い感情で思われているのが、不安で不気味なのです」

柳原桑子先生のアンサーは……!?

後輩があなたを呪うという行為は、ストーカー規制法で規制する行為には直接該当しにくいと考えられます。

また、呪うという行為が行なわれ、その後呪いの対象とされた者に不幸なことがおとずれたとしても、呪うという行為の性質上、加害の結果を生じさせるものではありません。

そのため、法律上は「不能犯」とされ、直接的には犯罪にはなりません。

ただ、呪う行為をしていることを相手に知らせて、その結果、相手が心身不調を引き起こすなどした場合、全体として脅迫罪等が成立することありえます。

また、占い結果を言いふらす行為などが、名誉毀損罪を構成することも考えられます。

客観的事実を把握したならば、警察に相談することを検討してもよいかもしれません。

編集部が取材したあるネットストーカーは、本人がSNSなどにアップした画像の情報を解析して、好きな人がどのような行動をしているかを記録していた。



■賢人のまとめ
つきまといやメール、暴力など、客観的事実を把握したら、警察に相談を。

■プロフィール

法律の賢人 柳原桑子

第二東京弁護士会所属 柳原法律事務所代表。弁護士。

東京都生まれ、明治大学法学部卒業。「思い切って相談してよかった」とトラブルに悩む人の多くから信頼を得ている。離婚問題、相続問題などを手がける。『スッキリ解決 後悔しない 離婚手続がよくわかる本』(池田書店)など著書多数。

柳原法律事務所http://www.yanagihara-law.com/