世界ランキング2位のノバク・ジョコビッチ【写真:Getty Images】

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1988年に全豪含むグランドスラム3冠を達成したビランデルは…

 現在開催中のテニス全豪オープンでは、19日に行われた男子シングルス2回戦で世界ランキング2位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)が同117位のデニス・イストミン(ウズベキスタン)に敗れるという衝撃のニュースが駆け巡った。

 この大会では過去6度優勝し、前回覇者でもあるジョコビッチが受けたジャイアントキリングは、世界中に大きな波紋を呼んだ。米スポーツ専門局「FOXスポーツ」アジア電子版では「全豪オープン王者の早期敗退トップ5」という特集を展開。「12度のグランドスラム王者は斜陽を迎えたのか、議論が白熱するだろう」と報じ、ジョコビッチ敗退のインパクトの大きさを伝えている。

 全豪オープン史を飾る大番狂わせのトップに登場したのは、昨年12月までジョコビッチとコーチ契約を結んでいたドイツのスーパースター、ボリス・ベッカー氏。1991年と96年大会の王者だったベッカー氏は97年1回戦でスペインのカルロス・モヤ相手に敗退。92年大会もジョン・マッケンローに3回戦で破れ、全豪においてはディフェンディングチャンピオンの威光を示すことができなかったという。

 続いては、スウェーデンの名手、マッツ・ビランデル氏の登場だ。1988年に全豪オープンを含むグランドスラム3冠を達成したが、翌年の全豪は2回戦でノーシードのラメシュ・クリシュナンに敗北。「ここからビランデルの凋落が始まり、この後はメジャータイトルを新たに獲得することはなかった」と、早期敗退の打撃を振り返っている。

全豪6度優勝のS・ウィリアムズは06年に3回戦敗退も…

 3人目は女子の名手が登場する。フランスのマリー・ピエルスは、1995年に19歳の若さで全豪オープン優勝を果たした。だが、翌年は2回戦でロシアのダブルスの名手、エレーナ・リホフツェワに敗北。この結果、当時契約していたコーチのニック・ボレッティエリ氏との契約を解除する事態となった。

 4人目はアメリカのジェニファー・カプリアティだ。2001、02年大会で連覇を果たしたが、寸評では「彼女のタイトルのハットトリックへの挑戦は最初のハードルで終焉を迎えた」と、ドイツのマレーネ・ヴァインガートナーの前に1回戦負けに終わった過去を振り返っている。女子シングルスの前年度覇者の1回戦負けはカプリアティが初だったという。

 最後に登場したのは、セリーナ・ウィリアムズだ。全豪6度優勝と圧倒的な強さを見せるウィリアムズは、今大会もディフェンディングチャンピオンとして臨んでいるが、05年優勝の翌年に悪夢を見た。この年は3回戦でダニエラ・ハンチュコバに敗れて連覇ならず。だが、その後に4回も王座に返り咲いた。06年の連覇には失敗したが、2009、10年は連覇している。

 よもやのジャイアントキリングの餌食となったジョコビッチだが、このまさかの黒星は、ビランデルのような凋落の第一歩となるのか、それともウィリアムズのようにタイトルを積み重ねる起爆剤とするのか。熟練の名プレーヤーの今後に注目が集まる。

ジ・アンサー編集部●文 text by The Answer