サモ・ハン・キンポーが出演する「侠女」 (C)1971 Union Film Co., Ltd./ (C)2015 Taiwan Film institute All rights reserved (for A Touch of Zen)

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 1975年の第28回カンヌ国際映画祭で高等技術委員会グランプリに輝いた武侠映画の傑作「侠女」(4Kデジタル修復版)の本編映像を、映画.comが先行入手した。香港のアクション映画界をリードしてきたサモ・ハン・キンポーが登場する竹林内での乱闘シーンをとらえており、緻密なカット割りと編集が印象的な場面となっている。

 本作を手掛けたのは、“香港映画界の黒澤明”と称されるキン・フー監督。香港映画では馴染み深いワイヤーアクションをいち早く演出に取り入れ、「グリーン・デスティニー」などの武侠アクション作品に絶大な影響を与えたアジアの巨匠だ。原作は明末清初期の作家・蒲松齢が書いた「聊斎志異(りょうさいしい)」という伝奇小説集の一編で、宦官の陰謀で処刑された忠臣の娘・ヤンの復讐劇を描いている。

 今回上映されるのは、16年11月に第17回東京フィルメックスでお披露目された4Kデジタル修復版と同じバージョンで、映像だけでなく、字幕も一新。後に「さらば、わが愛 覇王別姫」のプロデューサーとしても成功を収めるシュー・フォンをはじめ、シー・チュン、バイ・イン、ロイ・チャオら、キン・フー作品の常連が顔をそろえている。

 公開された映像のサモ・ハンは、当時まだ10代で名門校「中国戯劇学院」を卒業したばかりだが、アクションの副責任者としても作品に貢献している。また“動けるぽっちゃり系”としてファンに親しまれてきたサモ・ハンが、当時から既にふくよかな体型だったことが判明。シュー・フォン扮するヤンから「太った男」と言われてしまうほどだが、その巨漢からは想像もできないスピーディな殺陣を披露している。

 「侠女」(4Kデジタル修復版)は、1月28日から東京・渋谷ユーロスペースほか全国順次公開。