【カングー長期リポート】高速と市街地の実用燃費をテストした!

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これだけの背高ボディでも長距離移動は快適そのもの

WEB CARTOPのスタッフカーとして導入し、取材の足として日々活躍中のカングー。カングーのよさは、まず実用性の高さにある。とにかく荷物が載る、そして観音開きドアは出し入れしやすい。さらにリヤシートの広さ、前回お届けした収納を中心にした室内装備の充実など、非常に便利だということが確認できた。

それともうひとつ、長距離移動のラクさ、快適性が素晴らしい。最初は1.2リッターの小排気量ターボで、これだけの背高ボディゆえに、長距離移動は「疲れる」と想定していた。ところが少なくとも日本の移動速度領域においてはまったく不満がないどころか余力タップリ。料金所の加速から追い越し時の中間加速まで、大げさでなくトルク不足を感じるシーンは皆無。

さらに背高でもグラッとするような挙動がなく、シッカリと踏ん張る足で、首都高のような段差だらけのコーナーでもまったく不安がないのだ。

この、小さなギャップや段差による突き上げはソフトに吸収し、高速のレーンチェンジやコーナーなどの大きな入力には上屋の動きを押さえつつ、タイヤをしっかりと接地させる足まわりは、走るシーンを選ばずドライバーを疲れさせない。もちろんそれは同乗者に対しても同様だ。


そして長距離移動が多くなると気になるのが燃費だ。今回は高速と一般道の実燃費を測定してみたのでお届けしたい。


その前に、じつはカングー ゼン EDCには「ECOモード」が標準装備となる。ボタンで切り替えができ、オンにすると加速時のエンジントルク・出力、エアコンを最適化して燃料消費を抑えるモードになるのだ。そこで、オンオフでどう変わるのかについてもテストした。

高速では普通に走ってもJC08モード燃費を上まわった

まずは高速だ。車載燃費計をリセットし、エコランなどは一切せずに普通に流れに乗って約30kmを走行する。最初はECOモードオン。シフトインジケーターに「E」の文字が表示される。走りに関しては何の不満もない。当日は気温5度、エアコンは25度のオートにセットし、オーディオも使用した状態。

冬場ということもあって、エアコンで不快ということはなく、また追い越し時や合流加速、料金所加速も何ら不足を感じない。ECOモードが本当に効いているのか? と感じるほどだ。その結果の平均燃費は15.1km/L。予想以上の好結果だ。


続いてECOモードをオフにして、同様に走行する。正直、ドライブフィールはほぼ変わらない。エアコンの快適性も変化は感じられなかった。フィーリングが「ほぼ」と言ったのは、スタートしてのゼロ発進がややパワフルに感じたからだ。ただし流れに乗る走り方なので、アクセルもさほど踏み込んでいないから、モード切り替えによるトルク・出力の差目一杯を使っていないともいえる。燃費は14.8km/L。


少なくとも普通に走っている限り、ECOモードオンでもまったく不足を感じないので、燃費差を考えれば、「高速では常にオン」で問題ないだろう。

そしてカングーのタコメーターを見ると、1500から2250rpmの間にECOの表示がある。この間の回転で走ればエコドライブができている、ということなのだが、その領域でも普通に流れに乗って走ることは十分に可能だ。ちなみに100km/h時の回転数は6速で2100rpmだった。

それにしても正面から見るとわかるが、カングーはスクエアで前面投影面積が大きい。この空気抵抗の大きいボディ形状で、高速走行をしてこれだけの燃費は見事と言わざるを得ない。

市街地では「ECOモード」オンオフで運転感覚の違いがハッキリと出る

続いて市街地だ。東京都内の信号の多い、ストップ&ゴーの続くエリアを15kmずつ走行する。この走行ではECOモードによるドライブフィールの変化がハッキリわかる。ECOモードオフではエンジントルクがしっかり出て軽快に加速する。対してオンのときは、同様に加速しようとすると、アクセルを多めに踏む必要がある。

じつはこの差、ECOモードオンでずっと走っていると、それはそれで不足を感じないのだが、オフに切り替えると、より自在に加速を操れることがわかる、といった具合だ。


燃費はオンが11.7km/L、オフが11.2km/Lという結果。テストしたコースは、ほとんどの区間が60km/hの制限速度となる道路だ。そこで平均速度が約30km/hだったので、かなり信号が多い、燃費には厳しい走行であることがわかるだろう。


もし、こうした信号の多い市街地メインの走行であれば、同じエンジンを積むカングー ゼン 6MTかカングー アクティフ 6MTがいいだろう。アイドリングストップ機構である「ストップ&スタート機能」が装備されているので、確実に燃費が上がると思われる。もしEDCにこれが装備されれば最高……なのでぜひ、実現してほしい!


さて、カングー ゼン EDCのJC08モード燃費は14.7km/Lで、高速走行ではいずれのモードでもこれを上まわった。もちろん多少なりとも燃費に気を遣った走行をすれば、さらに燃費が上がることは間違いない。市街地のECOモードオフ時の11.2km/LでもJC08モード達成率は約76.2%。これは十分な数字だろう。


ちなみにタンク容量は56リットルなので、満タンで市街地でも600km以上、高速でECOモードオンなら840km以上走行できることになる。給油回数の少なさはストレスも少ないので、この点でも長距離移動を快適にしてくれるのだ。


ECOモードに関しては、大幅に燃費を左右するわけではないので、好みで使い分ければいいだろう。ただしエアコンの制御の変化させるため、夏場がどうか、このあたりは時期がきたら検証したいと思う。