美しく華麗に生きた。デヴィッド・ボウイのスピリットを感じる回顧展へ

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音楽のみならずファッション、アートとジャンルを超えて人々を魅了し続けたデヴィッド・ボウイ。突然のスーパースターの訃報に世界中が悲しんだのは、2016年がはじまってすぐ、自身の誕生日にアルバム『ブラックスター』をリリースした2日後のことでした。
50年にわたるボウイの軌跡をたどる

©︎Shintaro Yamanaka(Qsyum!)

そんな世紀のカルチャー・アイコン、デヴィッド・ボウイの回顧展「DAVID BOWIE is」 が現在、天王洲の寺田倉庫ビルで開催中です。50年にわたる彼のクリエイティヴィティを振り返るこの大回顧展は、2013年にロンドンのヴィクトリア&アルバート博物館を皮切りにスタート。「最もチケットが入手困難な展覧会」として話題を呼び、世界各地の美術館で最多動員を塗り替えてきているもので、今回、満を持しての日本展がようやくスタートしたというわけなのです。
ボウイの生い立ちからロックスターとしての人生、オリジナル衣装や写真、制作にあたっての手書きの歌詞や楽器、ライブセット、そしてプライベートな私物にいたるまで、貴重なアイテムを300点以上も公開。時代の寵児として一世を風靡し、アートとポップを見事に自身の中に昇華し、つねに先端を走り続けたアーティストの軌跡をたどることができます。
アーティスティックな衣装にも注目

©︎Shintaro Yamanaka(Qsyum!)

「DAVID BOWIE is」の見所のひとつとして、ボウイの遍歴を舞台衣装からたどる展示があげられます。ときに「ジギー・スターダスト」という架空のロックスターになりきり、ときに「シン・ホワイト・デューク」(痩せた青白き公爵)を名乗ってきたボウイ。アレキサンダー・マックイーンを筆頭にファッション、アート、バレエ、演劇など舞台芸術のスペシャリストたちと組んで次々と斬新でユニークかつ圧倒的なパフォーマンスを繰り広げてきました。音楽ファンでなくとも、彼のアーティスティックで奇想天外、華麗な衣装の数々には目を奪われるはず。
新婚旅行で京都を訪れ、いつかゆっくり京都に住みたいと言っていたくらい親日家で知られるボウイは、歌舞伎の所作や山本寛斎の衣装デザインなど日本文化を積極的にパフォーマンスに用いています。そんなボウイのジャパンスピリットを紐解く展示も興味深いコーナーです。
臨場感のあるパフォーマンスも体感できる

©︎Shintaro Yamanaka(Qsyum!)

とくに、今企画で注目を集めるのが体験型の展示。入場者ひとりひとりに専用のヘッドフォンが用意され、各セクションの展示内容とシンクロした楽曲やインタビュー音源を聴きながら鑑賞することができるのです。このエキシビションは、世界のトップクオリティを誇るヴィクトリア&アルバート博物館によるキュレーションも高く評価されています。
奇抜なファッションで華やかに時代の先端を切り開くパフォーマーであると同時に、伝えるべき言葉をつむぎ音楽に乗せて人々へ届けるクリエイターでもあったボウイ。常に社会と時代へのメッセージを送り続けた人でもあり、ポップなダンスナンバーの中にも社会や時代への彼ならではの辛辣なメッセージがこめられています。 "メジャーなカルトヒーロー"と呼ばれたその類稀な才能と圧倒的な存在感、そして"デヴィット・ボウイ"とは? をあらためて目の当たりにできそう。
「DAVID BOWIE is」では、クライマックスにマルチメディアを駆使したライヴ・パフォーマンスの体験があるので、つかの間世紀のロックスターとの再会を楽しんで欲しいと思います。まるでコンサート会場にいるような臨場感でのボウイのアイコニックなライヴ・パフォーマンスはほかでは体験できないもの。生きている間、彼のライヴに足を運んだことがないという人こそ必見です
美しく華麗で圧巻。当時世界中の若者たちを夢中にさせたボウイの魅力は、今もなお鮮やかな光を放ちます。まさに、探れば探るほど深みにはまるラビリンス、それがデヴィッド・ボウイという多面性なのかもしれません。
開催期間中は40年にわたりボウイを撮り続けた写真家の鋤田正義、さまざまな衣装を担当してきたデザイナーでプロデューサーの山本寛斎などボウイとその時代を並走してきたクリエイターたちによるプレミアムなトークショーも開催されるので、こちらもぜひ要チェック。世紀の展示会をお見逃しなく。

「DAVID BOWIE is」
期間:2017年1月8日(日)〜4月9日(日) 休館日 毎週月曜日(ただし1/9、3/20、3/27、4/3は開館)
会場:寺田倉庫G1 ビル(天王洲) 東京都品川区東品川二丁目6番10号
開館時間:10:00〜20:00(毎週金曜日は21:00まで。入場はいずれも閉館1時間前まで)
※3月29日(水)は都合により17:00に閉館となります(最終入場16:00)
料金:一般 2,400 円(2,200 円)中高生 1,200 円(1,000 円)( )内は前売り、小学生以下は無料

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