J2町田、酒井良コーチをセルビアに派遣…JリーグとJFAの協働プログラム

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 FC町田ゼルビアは20日、酒井良コーチをFKヴォイヴォディナ・ノヴィサド(セルビア)へ派遣することが決まったと発表した。Jリーグと日本サッカー協会(JFA)が協働で行っているJFA・Jリーグ協働プログラム(JJP)の一環で、派遣期間は今年2月から12月まで。

 JJPは「将来有望な指導者を海外の育成トップレベルのクラブで研修することでより成長させ、その成果をもって再度、日本国内で選手育成することにより、日本サッカーの育成発展に貢献することを目的とするもの」で、町田は酒井コーチ派遣に至った理由を以下のように説明している。

「『少年サッカーの街』として、町田市はかつて北澤豪さん、戸田和幸さん、山田卓也さん、林健太郎さんをはじめ、最近では太田宏介選手や小林悠選手ら、日本代表や海外クラブでプレーする選手を輩出してきました」

「オランダリーグでプレーしたFC東京の太田宏介選手は、FC町田(FC町田ゼルビアジュニアユースの前身)出身です。FC町田ゼルビアでは『町田から世界へ』というスローガンのもと、そんな先人たちに負けない人材を輩出できるようにと考えております。その中で今回、酒井コーチの派遣を決定いたしました」

 酒井コーチは以下のようにコメントしている。

「JJPの派遣事業でセルビア共和国のFKヴォイヴォディナ・ノヴィサドへアカデミーコーチとして研修に行くことになりました。派遣が実現するまでにご尽力いただいた日本サッカー協会、Jリーグ、クラブ関係者の皆様には、心より感謝申し上げます」

「受入れ先のクラブを決める中で、私から一つだけ希望を出させていただきました。それは『ビッククラブと言われるクラブや、その国で独り勝ちしているクラブではなく、育成を重視し、独自の哲学を持って強豪クラブに立ち向かっているクラブに行きたい』ということです」

「その意味はもうおわかりでしょう。我らがFC町田ゼルビアは周辺をJ1の強豪クラブに囲まれています。我々は独自の輝きを放ってこそ、存在意義があると思っています。ビッグクラブを相手に育成で勝負するFKヴォイヴォディナ・ノヴィサドというクラブには、そのヒントが隠されているはずです」

「セルビアという国を選んだことにも理由があります。今回の派遣でも力を貸してくれたランコ・ポポヴィッチ(FC町田ゼルビア・2011年監督)の存在です。私のサッカー人生はもちろん、生き方にまで大きな影響を与えてくれた彼の祖国のサッカーを体感できることは貴重な経験となります。複雑に絡み合った民族間の争いが起こる中でも、数多くの名選手を生み出し、素晴らしい指導者を輩出してきた国です」

「アカデミーコーチとして成長して帰ってくることはもちろん、今、日本サッカーがどの位置に立ち、何が課題なのかを明確にしてきたいと思っています。そして、『町田から世界へ』を実現するために、子ども達が世界へと羽ばたくための道を切り開いていきたいと思っています」

「最後になりますが、改めまして、皆様、本件へのご協力とご理解をいただけますよう、よろしくお願いいたします。また、今後もFC町田ゼルビアのトップチーム、アカデミーのサポートをよろしくお願い申し上げます」

 酒井コーチは1977年生まれの39歳。桐光学園高校、東京農業大学を経て、2000年に湘南ベルマーレへ加入した。2002年以降はモンテディオ山形や沖縄かりゆしFC(九州リーグ)、ザスパ草津(JFL、J2/現・ザスパクサツ群馬)と渡り歩き、2006年から2012年まで町田でプレー。選手時代の2006年から町田のフットボールスクールスクールマスターとしても活動し、現役引退後は町田サッカー協会U−12トレセンコーチや町田トップチームのアシスタントコーチを歴任してきた。