ビジネスマンだからだまされる? 偽発注書から偽サポートまで巧妙化する悪質メール&サイト

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現在、発注書や写真の添付を思わせる迷惑メールが増えており、警視庁がTwitterで注意喚起の情報を発信している。

いずれも、添付のZIPファイル内にはウイルスが格納されているので、決して開いてはいけない。
また、昨年末ごろから、偽装のウイルス感染メッセージを表示するサイトも増えている。同サイト開くと偽のサポート電話番号が表示される。電話をかけるとサポート料が請求されたり、個人情報が抜き取られたりする危険がある。

●ビジネスマンがうっかり引っかかる迷惑メール
被害をもたらす危険のある迷惑メール
以前は、明らかに文章の日本語が怪しかったり、「主人がオオアリクイに殺されて1年が過ぎました」といった荒唐無稽な内容だったりするものがあり、ちょっと気をつければ回避できる場合が多かった。

しかし、最近の迷惑メールは巧妙化している。
請求書や発注書、写真などの添付を思わせるメールが増えているのだ。

いずれも、メール文はシンプル。
その分、新規の取引先からの連絡と勘違いして、「何の書類だったっけ?」と。ついつい確認しようと開いてしまう危険性があるのだ。
ビジネスで日常的に書面をやりとりしていて、その相手先が多いビジネスマンほど、危険度が高いと言える。


迷惑メールの例。見出しには「請求書」「発注書」「写真」などが入り、圧縮ファイルが添付されている。ファイルはウイルスなので、注意。


また、昨年末頃にはマイクロソフトの偽サポート情報を表示するサイトが現れた。
検索サイトなどからリンク先にジャンプすると、いきなり警告音が鳴り、警告画面が表示される。
警告画面には、パソコンがウイルス感染したため、マイクロソフトのサポートに電話するようにと、電話番号が表示される。

もちろん、メッセージも連絡先も偽装されたものなので、あわてて電話してしまうと、サポート料を詐取されたり、サポートのためとリモート接続されて、個人情報を抜き取られたりする被害が起きる。
アダルトサイトなどの怪しげなワードではなく、一般的なワードで検索した結果からも表示されてしまうので、誰もが被害にあう危険がある。




万が一、こうしたページを開いて、ブラウザーを閉じることができなくなったら、
1.[Ctrl]+[Alt]+[Delete]キーを押してメニューから[タスクマネージャー]を表示
2,ソフトの一覧からブラウザーを選択して、タスクを終了
3.とにかく画面を閉じていったん落ち着こう
(Windowsの場合)。

疑わしいメールやメッセージを表示してしまったものの、内容の真偽が不明で不安な場合には、メールの見出しや文面の一部で検索してみる方法がある。
こうした被害は必ず同時多発的に起こるので、同様の迷惑を被った人がまとめサイトなどを作っている場合が多いからだ

また、一般財団法人日本サイバー犯罪対策センター(Japan Cybercrime Control Center:JC3)のサイトでは、被害の増えている事態に関連して、メールやメッセージの特徴についての情報が掲載されるので、見てみよう。

もちろん、こうしたトラップから不測の事態を招かぬように、PCにウイルス対策ソフトを入れておくことは必須だ。

自分はダマされないと思っていても、慌てたり急いだりしていると、判断を誤る可能性もある。セキュリティソフトや情報の取得などさまざまな方法で、何重にも備えておく必要がある。