テスラモーターズの電気自動車(EV)に搭載されている、「半」自動運転システム「オートパイロット」モードで死亡事故が発生していた件について、技術的な安全性を調査していたアメリカ運輸省の国家道路交通安全局(NHTSA)が調査結果を公表しました。テスラのオートパイロットは危険どころか事故を大幅に減らすことに成功しているという結論になっています。

report - NHTSA

(PDFファイル)https://static.nhtsa.gov/odi/inv/2016/INCLA-PE16007-7876.PDF

Fatal Tesla Autopilot accident investigation ends with no recall ordered - The Verge

http://www.theverge.com/2017/1/19/14323990/tesla-autopilot-fatal-accident-nhtsa-investigation-ends

2016年5月にアメリカ・フロリダ州で起きたトレーラーとテスラ・モデルSとの死亡事故について約6カ月間にも及ぶ調査を実施していたNHTSAが、「テスラのオートパイロットには、欠陥を示す証拠は見当たらない」と結論づけて、リコールの必要性はないと発表しました。

NHTSAは2014年から2016年に製造されたモデルS・モデルXのうちオートパイロット機能を装備するすべての車両に関する走行記録及びエアバックの動作記録を分析したところ、オートパイロットのレーンキープ機能「Autosteer(オートステア)」が追加された後からテスラ車の衝突事故率が約40%も低下したことがわかったとのこと。



また、フロリダでの死亡事故では事故発生時に緊急時の自動ブレーキ機能AEBが機能していなかったことについても、「そもそもAEBは出会い頭の衝突回避を想定していない」と結論づけています。

これまで一貫してオートパイロットモードの安全性を訴えてきたイーロン・マスクCEOは、自身の主張が認められたことになるNHTSAの調査報告を受けて、「『データはオートステア機能導入後にテスラ車の事故率が40%も下がったことを示している』というのが調査結果の要点だ」とツイートしています。





NHTSAはテスラに対して、オートパイロットが「完璧で安全な自動運転走行をもたらすもの」ではなくあくまで運転支援機能であり、ドライバーは安全性を自らの操作で確保する必要性があることを周知する義務があることを認めた上で、この義務はオンラインサイトでの通知などを通じてドライバーには必要な情報が開示され利用可能であったことで果たされていたとして、テスラのオートパイロットの運用方法についても問題がなかったと結論づけています。



今回のNHTSAの調査報告結果はテスラのオートパイロットモードの安全性にお墨付きを与えた形で、現在アメリカを中心に起こっているオートパイロットが原因と訴える交通事故に関する訴訟の結果に大きな影響を与えることになりそうです。