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●印刷品質や耐久性が向上した最新モデル
ブラザー販売は1月19日、インクジェットプリンター「PRIVIO」の新製品として、全色顔料ベースインクを搭載するA3ビジネスインクジェット複合機 3モデルを発表した。これに合わせて、製品発表会を開催し、ブラザー販売 社長の三島勉氏が新製品の紹介と同社のビジネスインクジェットプリンターの戦略を説明した。

○印刷品質や耐久性が向上した最新インクジェット複合機

今回の新製品は、ブラザーとして初めて全色顔料インクを採用し、印字品質を向上したほか、プリンタエンジンの耐久度を従来比1.5倍の15万ページに、さらにファーストプリントの時間短縮や、ランニングコストの低減などを実現している。発売予定日は、全製品2017年2月上旬で価格はオープンプライスとなっている。

ブラザーは、印字ボリュームの多いビジネスユーザーの開拓を進めている最中で、2016年は高耐久のモノクロプリンタや、大容量カートリッジを採用した複合機を展開したが、今回は主力となるA3の新製品を投入し、さらなるビジネスユーザーの獲得を目指す。

「A3インクジェット複合機」という分野は、2008年にブラザーが他社に先駆けて開拓した市場で、「小型で低コスト」という魅力を武器にヒット。消費税増税の前、あるいはWindows XPのサポート終了前の駆け込み需要も背景に2013年まで販売台数が大きく伸びたが、その反動からか2014年以降は、おおむね11〜12万台という市場規模で横ばい傾向となっている。

とはいえ、右肩下がりである家庭用インクジェットプリンターと比べれば、手堅い成長分野だ。また、そろそろ買い換え需要も見込まれるため、2017年以降に伸びる可能性がある。

○製品力と認知度の拡大でSMBをターゲットに

さらなる市場拡大を狙うためにブラザーは2つの戦略を取る。1つは製品そのものをブラッシュアップし、より高い品質の新プリンタを作ること、もう1つはインクジェット複合機という製品の認知度を上げることだという。

A3の「インクジェット以外の」複合機を使っているユーザーに「なぜインクジェットを選ばなかったのか?」というアンケートを行った結果、ランニングコストや、印刷スピード、耐久性や印刷画質という基本的な機能に不安を持っているということが分かった。

前述の通り、新製品は印刷品質や耐久性が向上した一方で、ファーストプリントの時間を大幅したほか、大容量のインクカートリッジにより、モノクロで0.9円の低コストを実現している。アンケートに答えたユーザーに、こうしたスペックを伝えたところ、7割から購入を検討するという回答が得られたそうだ。

そもそもA3複合機の市場は、複写機ベースの製品が多く、インクジェット複合機には成長の見込みがあるという。使用頻度や大型で現在使用している製品をオーバースペックと感じている顧客を取り込むことで、10万台程度の上乗せが可能と判断したという。

想定するターゲット層として、ブラザーが従来から得意としているSOHOに加え、従業員50名程度のSMBも狙えるとした。

●スーツ姿のこじるりが「働く人を元気に」
○3年ぶりのフルモデルチェンジで、使いやすくキレイで速い製品へ

続いて、ブラザー販売 マーケティング推進部長の伊藤英雄氏が、「PRIVIO」新製品を紹介。

最大の特徴はブラザー初の全色顔料インクで、これによって滲みにくくクッキリと鮮明な印字が可能になった。また、プリンタエンジンの耐久性は15万ページで、月に2500枚印字しても5年持つと高い堅牢性を実現した。

2つの用紙トレイ以外にも、背面に多目的トレイを用意。従来は手差しで1枚のみだったが、これを100枚(ハガキの場合は50枚)に増やしてハガキや封筒印字に対応する。さらに、上位機種の「MFC-J6995CDW」では、用紙サイズの自動判定機能を備える。

ランニングコストに関しては、大容量インクカートリッジを採用し、「MFC-J6995CDW」ではA4カラー約4.0円、モノクロ約0.9円(下位機種はカラー約6.0円、モノクロ約1.3円)と、従来機種よりも低コストになった。

また、原稿を読み取ってから最初の1枚が印刷される、いわゆるファーストプリントの時間も「MFC-J6995CDW」はカラー6.0秒、モノクロ5.5秒とこれまでの製品と比べて、それぞれ3秒の高速化を達成した。

販売戦略として、A3印刷のニーズがある建設・建築業への取り組みは維持しつつも、チラシや広告ハガキを作る店舗や、医療分野の受付業務に着目。これらの業務では、一度に大量の印刷を行うのではなく、少量を数多く印刷する必要があり、ここでファーストプリントの速さを訴求したいという。

また、こうした戦略を実行するには、製品認知度の向上も欠かせない。スペックを広く訴求することによって、潜在顧客に正しい情報を伝えるとして、家庭用製品のイメージキャラクターの小島瑠璃子さんを"特命営業部長"として起用するという。

*画像要素:Mynavi1701627.jpg* *画像要素:Mynavi1701628.jpg* ビジネス向けのA3インクジェット複合機の認知度アップのために「特命営業部長」に任命されたのは"こじるり"。部長ということでスーツ姿

○スーツ姿のこじるりが「働く人を元気に」

小島さんは、三島社長より特命営業部長任命書と特命営業部長のタスキを受けとった後、最初の仕事として今後の方針「働く人を元気に」を書初めで表明。この営業方針はA3用紙にコピーされ、全国の営業所に配布されるとのことだ。

コピーのための用紙選択が自動なので3枚とコピー数を入力してスタートボタンを押すだけの簡単操作で、出てきたコピーもクッキリ鮮明とアピールしていた。

(小林哲雄)